ポケモン剣盾 S31最終722位 雰囲気サイクルくるくるギラザシ
みるりあるです。
もはや完全にポケモンのためのブログとなってしまっています。
先月初めて最終3桁を達成でき、今月も2か月連続で最終3桁を達成できました。
最終順位は722位、レートは1820でした。
使用していたのがギラティナということで有名実況者の方が動画で取り扱うことも増えてきましたが、まだまだ情報が少ないかなと思いますので使いたいなと思っている方の参考に少しでもなればいいなと思います。
(謎の1分け…引き分けってどうやったらなるんだ?その対戦を覚えていないのでどうなったかは謎)
使用構築
ギラザシ
一応レンタル構築を公開しておくので興味があればご使用ください
ギラティナの調整、構築について下記の記事を参考にさせていただきました。(問題等ありましたら削除させていただきます)
【剣盾 S27】反転シアンライトニング 【最終409位 レート1885】 - ゆめやさんちのあかりちゃん
また、バンビーさんのギラティナ動画を参考にさせていただきました。
構築経緯
①ギラティナという絶対軸
禁伝2体環境5か月目ということで強者(戦闘狂)ばかりのカオス環境になっているのはランクマ参戦している方全員が感じていることだと思います。
その中でも評価が高い構築として一貫して黒バドザシアン、オーガザシアン、さらには先月から今月にかけて急激に数を増やしたバドホウオウが挙げられると思います。それらすべてに勝てるポテンシャルを持つのがオリジンギラティナと感じました。ギラティナが禁止伝説の恥という先入観を捨て、感情を持たずにダメージ計算をしてみてください。対面で同じタイミングでダイマックスを切りあった時に配分次第でほとんどの伝説に打ち勝つことができます。これについては個体解説で詳しく。
②相棒は無難にザシアン
この環境の初期に話題になりましたがギラザシの相性補完はすごいです。ギラティナがオリジンフォルムの場合、ザシアンと2体合わせて全18タイプ中16タイプを半減以下にできます。
相性補完に関してはギラザシは完璧に近い組み合わせです。
ただしこの相性補完を信頼しすぎると痛い目を見ます。
それは完璧な相性補完の割にまったく流行らない、ギラティナの使用率があまり上がらない現状を見ても今のランクマッチ戦士はみな気づいていることでしょう。
③ザシアン受けのためにHBサンダー
ある程度のサイクルを回すためにはザシアン受けは必須ということでHBサンダー
を採用。ヌオーでも良かったけどヌオーは練度が出やすい、選出が読まれやすいと感じたため採用は見送り。ザシアン受け以外の役割も持つこともできるサンダーを選びました。
④黒バド、イベル受けしつつ崩しができるよう脱出パックバンギラスとすなかきウオノラゴン
黒バドギラティナ対面はギラティナが有利だがサイクルを回したいため、受けをしつつギラティナが絶対勝てないイベルタルの引き先にもなれるバンギラスを採用。ただし一般的なチョッキや残飯HDでは上記のヌオーと同じく練度が出やすいこと、受けたあとの行動を強くしたかったことからばかぢから持ちの脱出パック型での採用を決めました。
バンギがすなを巻いてくれるのでせっかくなら強く使いたい、選出画面での圧が強いことからすなかきウオノラゴンの採用もついでに決めました。
⑤第2のザシアン受け、ここまでで重い日ネク、ゼルネアス、ランドロスやマンムー等地面枠の対策としてドータクン
ザシアンの攻撃に対し受けだしできるポケモンがサンダーだけだったためもう1枠欲しかったこと、ギラザシだと日ネクに先に積まれた場合の切り返しができないこと、ゼルネアスに対面ワンチャンあること、相手の地面枠への受けだし、これらすべての要素を兼ね備えるポケモンを探していました。一応この条件を満たすポケモンとしてドータクンを採用しました。ドータクンの採用に至るまで試したのは有名実況者エルトライトさんいわくギラティナ学会では有名なヨプの実ヒードラン、HBテッカグヤ、ゴツメハッサムなどを試しましたがいまいちしっくりこなかった中、ドータクンが一番しっくり来たので使っていました。
個体紹介
ギラティナ(オリジン)
ギラティナ元@はっきんだま(ふゆう・いじっぱり)
257(252)-183(212)-121(4)-×( )-125(36)-111(4)
ぽけっとふぁhttps://blog.hatena.ne.jp/mirriar/mirriar.hatenablog.com/edit?entry=4207112889894887487#previewんくしょん!
調整意図
HAベース
HD おくびょうカイオーガのれいとうビーム乱数2発(1.17%)
あまりA
攻撃性能としてはAもSも伝説環境としては決して高くないため火力アップアイテムであるはっきんだまを持ってもギリギリというのが正直な感想です。
種族値的にはおそらくHに振るよりBとDに振って調整するほうが効率的かもしれませんが欲をかいていろいろ耐えるように調整して火力が足りないほうが困るなと思ったのであまり細かいことは考えず最低限の調整を施したHAベースにしました。
人によってはASベースのほうが使いやすいかもしれませんがダイマックスでの打ち合い性能を考えた時はHAベースのほうが使いやすいと思います。
まだまだ研究が進んでいないポケモンであるためより良い調整案はあると思います。
フォルムについて
ギラティナは持ち物固定の攻撃寄り種族値であるオリジンフォルム、持ち物自由で耐久寄り種族値のアナザーフォルムの2つのフォルムがあります。
その中でオリジンフォルムを採用していた理由はシンプル。オリジンの方が強いから。
(あとかっこいいい)
アナザーフォルムは耐久寄りの種族値ですが今の環境では火力の高いポケモンが多く、さらには回復技がないため受けたところで1発耐えるだけ、耐えたところで特に何もできないといったことが起こってしまうためアナザーフォルムは単純に弱いと感じています。
オリジンフォルムはアイテムがはっきんだま固定というデメリットがありますが普通に火力アップアイテム感覚であるためアイテム固定に関してはまったく気になりませんでした。ただAとC両方高いのは非常に無駄でどちらか一方、特にAに寄せてくれていればもっと採用されていたかと思います。
またザシアンの弱点であるじめん技をオリジンフォルムは透かせる、はたきおとすやトリック無効等オリジンフォルムのメリットのほうが大きいと判断したためオリジンフォルムで使用していました。
他ポケモンとの差別化点
使用率が低いポケモンの理由として大きな要因の一つに他のポケモンの下位互換になってしまうことがあると思います。ギラティナもその一例で比較対象となる代表的なポケモンが2体いると個人的には思ったためそのポケモンとの差別化点をあげたいと思います。
・黒バドレックス
トップ伝説の一角。
一貫性の高いゴースト技を高威力命中安定デメリットなしで打つことができ、ザシアンよりも早いS、ザシアンと組み合わせた時の攻め性能など採用率が高いのが納得の1匹です。高火力ゴースト技、ザシアンとの相性の良さという点でギラティナと被る(ギラティナより優れている)部分が多いポケモンです。
黒バドとギラティナの差別化点は単純。黒バドは特殊、ギラティナは物理ということです。技の分類が違うだけで同じタイプの技でも受けれるポケモンは変わりますし、十分差別化できるポイントかと思います。またダイホロウの追加効果は相手の防御ダウンということで本来ゴースト技は物理として打ちたいはずです。そこに関してはギラティナのほうが優れており、ダイホロウの防御ダウンを活かせるザシアンとの相性もギラティナに分があると思います。
・ドラパルト
同じタイプの600族。Sはギラティナより早く、ギラティナの立場をつぶすために出てきたとしか思えないポケモンです。このポケモンとの差別化を明確にしなければいつまでたっても「それドラパルトでよくね?」状態が続いてしまうため差別化点を明確にしていきたいと思います。
ドラパルトとギラティナの大きな違いは攻撃と耐久はギラティナ、Sはドラパルトに分があるということです。種族値的にSはドラパルトの圧勝です。ですがAは120で同じ(ギラティナははっきんだまの効果があるため実質勝利)、耐久はギラティナの圧勝です。つまり役割はまったく違います。おにびでんじはたたりめ壁張り等の起点作成にはSが早いドラパルトが適任です。ギラティナアナザーでおにびでんじはたたりめをやろうものなら本当に「ドラパルトでよくね?」状態です。ギラティナは耐久、火力ともにドラパルトより上であるためこの伝説環境での打ち合い性能に関してはギラティナのほうが優れています。りゅうまい積めばドラパルトのほうが火力があるという声が聞こえてきそうですがそれは間違いありません。ただドラパルトでAアップしたところで相手の伝説を1発で倒すことは不可能であり、逆に相手の攻撃は耐久が低いために耐えることができず、打ち合いは不利です。ですがギラティナであれば相手の攻撃を1発または2発耐えることができるため打ち合い性能が高いです。
このようにドラパルトは起点作成、ギラティナは対面性能という武器があり、それぞれに良さがあるためお互いが差別化できており、使用意図によって使いわけが可能です。
つまり「ギラティナ=ドラパルトでよくね?」はギラティナのことを知らないと言っているようなものです。ギラティナは決してドラパルトの下位互換ではありません。
また、ギラティナはメタモンにコピーされた場合、メタモンははっきんだまを持っていないため純粋に攻撃種族値120の微妙なポケモンをコピーしてしまうことになります。
つまりメタモンにコピーされてもあまり困らないという特徴があります。(褒めています)
そこも上記2体との差別化点となるかと思います。
技構成
・かげうち(確定技)
ギラティナの大きな武器となる技です。黒バドの増加からふいうちやかげうちの評価が相対的に上がっていると思いますが、ギラティナはこの2つの技を打てるポケモンの中ではトップクラスの火力を持っています。
火力が高い先制技ということで詰め性能、ダイマ後のメインウェポンとなり得るので確定技です。
・ポルターガイスト(選択枠)
かげうちは先制技で純粋な火力としては低いためより圧をかけることができるゴーストメインウェポンは必須です。
ポルターガイストは威力110という高火力なだけでなく相手のアイテムも確認しつつ攻撃できるという唯一無二の技でポケモンの全技の中でもトップクラスに入る技だと思います。(外さなければ)
注意点としては相手がアイテムを持っていない場合、消費された後は技が失敗してしまうことです。
ダイホロウ時の威力が140と高いのも魅力です。
・げきりん(選択枠)
ゴースト技が通らないノーマルタイプに対しての打点は必須であり、ギラティナの持ち物はっきんだまを最大限活かすのであればドラゴン技の採用が必要かと思います。
その中でも非ダイマ時120、ダイドラグーン140と単純に威力が高いげきりんを採用していました。ダイドラグーンを採用することで相手の物理ポケモンとのダイマックスの打ち合いに強くなることができるので個人的にはドラゴン技、特にげきりんの採用は必須レベルで推奨です。
・おにび(選択枠)
この枠が最も悩ましい枠です。
まずギラティナを使用するうえでダイウォール媒体の補助技は絶対に入れたほうがいいです。理由は後述しますがとにかく補助技採用必須です。
補助技の選択肢としてはおにび、でんじは、みちづれ、こわいかおあたりかと思います。(じこさいせい、のろいを使いたい場面多数のためこれらの技がないことがギラティナの不遇ポイントです)
正直この候補の技の中でどれを採用するかは好みでしかありません。ほとんど素で打つことはありませんし、ダイウォールで打つことがほとんどです。
そんな中おにびを採用していた理由はりゅうまい日ネクを止めるため、おにびを見せることでおにたたの起点作成特殊型だと相手が勝手に勘違いしてくれたことです。
本当にこの枠は補助技であればなんでもいいと思います。
(選択肢)
ギラティナ専用技。ゴーストダイブの上位互換で同じように相手のダイマターン枯らしに使えます。ただ相手のダイマックスポケモンに対して先に動ける場面はないため、1ターンのためがデメリットになることのほうが多いと考え、ポルターガイストを選んでいました。
・ダブルウイングorそらをとぶ
ダイジェット用。
個人的にはギラティナはSはそこまで求めないポケモンと思っているため採用しませんでした。
ザシアン受けのヌオーピンポイントメタ。
それ以外に使い道はほぼないため優先度はかなり低いかと
・でんじは、みちづれ等の補助技
好みでご自由に。
立ち回り
基本的にはダイマックス、非ダイマックスに限らず、サイクル加入よりは試合の詰め、スイープ役として使用するのが強いかと思います。
前述しましたがダイマックスの打ち合い、こちらだけダイマックスをきった場合の強さはトップクラスのポケモンです。ザシアンと対面した場合もウォール→ホロウ→ウォール→かげうちで対面勝つことができます。ちょっと厳しいと感じる対面でもこの動きをすることで打ち勝つことができるのでダイマックスの初手はウォールをきることが多いです。そのためダイウォール媒体となる補助技の採用は必須です。
ザシアン(けんのおう)
調整意図
HSベース
個人的には火力のあるHAベースのほうが好きですが今回はHSで採用しました。理由としては構築全体でSが遅くなってしまったこと、ザシアンミラーに強い型にしたかったことです。またAにほとんど努力値を振らないことでメタモンにコピーされても裏のギラティナ、サンダー、ドータクンで困ることがなく、その観点からもHSありだなと思いました。
技構成
・きょじゅうざん
特に言うことなし。
・じゃれつく
HSにしたことで火力不足は感じたが特に変更しようとは思わなかった。
・ワイルドボルト(選択枠)
相手のポリ2や日ネクがめんどかったのでインファイトでもよかったけど、今回はカイオーガやホウオウへの打点としてワイボを採用。
・つるぎのまい(選択枠)
足りない火力を補うための積み技。ただせっかく最速にしていたのででんじは避けのみがわりでもよかったかも。
サンダー
サンダー電@オボンのみ(せいでんき・ずぶとい)
197(252)-×( )-150(252)-145( )-111(4)-120( )
ボルトチェンジ/ぼうふう/かいでんぱ/はねやすめ
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
HBぶっぱ
普通に物理受けとしてHBぶっぱ。
HBサンダーの現環境の持ち物のテンプレはアッキの実orゴツメかと思いますがオボンの実を採用しました。
理由としてはゴツメでは相手のAぶっぱザシアンに対して後出しが成立しないこと。アッキの実は消費してしまった後のサイクルが弱くなってしまうため、Aぶっぱザシアンへの後出し性能、サイクル適正を考えて古き良きオボンの実HBサンダーを採用しました。
技構成
サイクルを回すための技。特に言うことなし。
・ぼうふう
メインウェポン。当たれば本当に強い。
・はねやすめ
場持ちを良くするために必須の技。使っていた個体がかなり自覚の高い個体だったためせいでんき発動チャンスを増やすことにも非常に役立った。
・かいでんぱ(選択枠)
ねっぷうとの選択枠。
ただ今の環境でかいでんぱ持ちのサンダーは少なく、相手の特殊ポケモンを詰ませることができたので採用は正解だったと思います。ポリ2やラプラスの初手ダイマに有効にはたらきました。
バンギラス
調整意図
HDぶっぱ
黒バド、イベルタル受けのためにHDぶっぱ。
せっかくすなを撒けるならそれを強く使えるウオノラゴンと組ませたかったのでもちものは脱出パックにしました。
黒バドに受けだした後相手の交換に合わせてばかぢからを打つことで疑似とんぼがえりができ、有利対面を作りだすことができました。ランドロスやガオガエンのいかくでも発動するため初手からいきなりウオノラゴンゲーを始めることもできます。型として知っている方は多いと思いますが採用率はそこまで高くないため警戒はあまりされなかった印象です。ただ意図しない場面で発動してしまったり、1度しか使えないところが弱点ではあります。
せいかくがなまいき(D↑S↓)の理由はポリ2などのS60族の下からだっしゅつしたいことです。そこまで活きた場面は多くはありませんでしたが、損することもなかったと思います。
技構成
・ロックブラスト(選択枠)
いわ技であればなんでもいいと思います。Aに振っていないためどの技を採用しても火力は変わらないのでなんでもいいと思います。すばやさ操作をしたいのであればがんせきふうじ推奨。
・かみくだく(選択枠)
黒バドの処理のためにはあく技は必要ですが黒バドはバンギラスに対し、だいたい逃げていくため黒バド対面であく技を打つ機会はあまりありませんでした。相手のザシアン引きに圧を与えるじしんでもいいかもしれません。
・ばかぢから(確定枠)
だっしゅつパック型では確定わざです。疑似とんぼがえりになる技で受けるだけになりがちなバンギラスとして相手に圧をかけるためにこれ以上の技はありません。黒バド対面ではばかぢから安定です。ただし打つタイミングは注意が必要です。一度しか使えないため崩せると感じたタイミングで打つ必要があるので少し慣れは必要です。
・ステルスロック(選択枠)
サイクル有利にするために採用しました。
でんじはあたりとの選択枠ではあると思いますがだっしゅつパック型はサイクルを回すことを目的としているためサイクル有利にするステルスロックの優先度は高いと思います。
ドータクン
ドータクン@たべのこし(ふゆう・のんき)
174(252)-109( )-177(196)-×( )-144(60)-43( )
ジャイロボール/ボディプレス/てっぺき/スピードスワップ
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
HB
A特化ザシアンのきょじゅうインファ耐え
(+1きょじゅうざん 33.3~39.6%、+1インファイト 54.0~63.7%)
HD
特化ゼルネアスのジオコン後(C+2)のダイサンダー確定耐え
(かみなり媒体+2ダイサンダー 84.4~99.4%)
最後のほうまで決まらなかった枠。今期中盤あたりに日ネク、ゼルネアスに詰まされることが多く、その対策枠の採用が必須で必死に探しました。ただ結局完全にフィットしたとは言えないと感じました。耐久ラインはそこそこ強そうですが選出機会も多くありませんでしたし、改善の必要がある枠です。
特性はふゆうとたいねつの2択ですが基本的にはふゆう推奨です。ほのおわざよりもじめんわざのほうが環境的に採用率が高く、相手はワンチャンを狙ってじしんを打ってくることもあるのでふゆうのほうがいいかと思います。
技構成
・ジャイロボール(確定枠)
Sの遅さを活かしたわざでかなりの火力を出すことができるので個人的には確定かと思います。ただスピードスワップ後やダイマすると火力が落ちてしまうので難しいと感じました。
・ボディプレス(確定枠)
・てっぺき(確定枠)
日ネクのりゅうまいとの積み合いに対し、てっぺきとボディプレスで有利に進めることができます。ポリ2などの耐久ポケモンに対しても有利に進めることができるのでこの2つのわざは確定かと思います。
・スピードスワップ(選択枠)
トリックルームとの選択かと思います。ただ個人的にはドータクンは耐久が高く、自主退場もしにくいためターン管理が難しく、スピードスワップを採用していました。
相手のSが早いポケモンに対してスピードスワップをすることで相手のすばやさを奪いつつ、ドータクンの遅さを押し付けることができるのでかなり便利な技だと感じました。それのおかげでドータクンで処理できなくても自分の裏のポケモンで処理が容易になり、ダイジェットへの切り返しとしても便利でした。
ウオノラゴン
ウオノラゴン@こだわりハチマキ(がんじょうあご・いじっぱり)
166(4)-156(252)-120( )-×( )-100( )-127(252)
エラがみ/げきりん/ロックブラスト/ねごと
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
ASぶっぱ
ただただ破壊を目的としたハチマキASぶっぱ。
バンギラスがパーティにいるためすなかきがバレやすいかなと思っていましたが意外と警戒されないで破壊できたこともありました。
現環境みずタイプ最強はカイオーガであり、みずの一貫切りとして採用されるトリトドンやガマゲロゲはとくぼうに厚く、ぼうぎょはやわらかいことがあり、エラがみでなくてもハチマキの火力で破壊することもできました。
しかしすな下でもスカーフ黒バドを抜くことができず、上からアストラルビットを打たれてしまうのでそれを考慮して調整するのも一案かと思います。
技構成
・エラがみ(確定枠)
準専用技でメインウェポン。
がんじょうあごでなくともハチマキエラがみの火力はえぐいです。
・げきりん(確定技)
みずの一貫切りを担当しているとくぼうに厚いトリトドン、ガマゲロゲあたりがエラがみ読みで出てくるところにハチマキげきりんで破壊できるので採用必須だと思います。
・ロックブラスト(選択枠)
基本的にはバンギラスとセットで選出するため必要ないかもしれませんが、ウオノラゴンが自らダイロックとしてすなを撒くためにいわ技はあったほうがいいと思います。
・ねごと
ダイウォール媒体として採用していました。この構築はあくびループを抜ける手段がないためそれを抜けるための手段でもありました。
立ち回り例
基本選出
まさかの基本選出にザシアンなし。
実際ザシアンは選出機会がかなり少なかったです。
基本的にはサンダーとバンギでサイクルを回し、ギラティナで詰める展開が一番強かったのでこの選出が一番多かったです。
ただ相手によって柔軟に選出できるように組んだのであまり基本選出は意識しなくてもいいと思います。
対バドザシ
基本選出の通りでだいたいよし。
バドザシ側はギラザシに対して見た目完全有利と感じると思います。ですが立ち回り仕出しではギラザシのほうが有利です。特にこの構築ではギラティナ対黒バド、ザシアンミラーで勝てるように調整しているので有利です。
ただサイクルを回すためにザシアン受けのサンダーと黒バド受けのバンギラスをギラティナと組み合わせることでだいたいのバドザシにサイクル勝ちできます。
みずの一貫があればウオノラゴンの選出もありだと思います。
基本的にバドザシには有利なので立ち回りやすいとは思います。
対オーガザシアン
ギラティナ+ザシアン
+@1(サンダーorウオノラゴン)
たまオーガ以外であれば基本カイオーガギラティナではギラティナが有利です。たまであればザシアンのワイルドボルトを上から打てるので処理は簡単です。
オーガザシアン相手であればサイクルを回すよりも対面的に処理したほうが楽に勝てるので選出順番は大切でギラティナは最後の詰めとして起用したいので初手には置かないほうがいいと思います。
対イベルタル軸
ザシアン+サンダー
+バンギラス
イベルタルにはどうあがいてもギラティナは勝てないので相手にイベルタルがいた場合は基本は選出しないほうがいいと思います。
対ネクロ軸
相手目線はネクロでザシアンを受けつつりゅうまい、めいそう、コスパを積んでしまえば無双できるように見えると思います。そのため日ネクが構築にいる場合はほぼ確定で選出されると考えていいと思います。りゅうまい型であればドータクン、めいそうコスパのアシパ型であればサンダーのかいでんぱで対応可能、じゃくてんほけん以外であればギラティナで押し切ることもできるのでネクロ軸相手にはこの3体を基本に選出するといいと思います。
キツイ相手
壁ゼルネアス軸
ゼルネアスと対面であればはがねタイプのザシアン、ドータクンで勝つことはできますがこの構築では壁を展開させない、破壊する手段が用意できなかったためきつかったです。なんとか壁ターンを枯らすように立ち回れれば勝機はあります。
もはやこのポケモンが重くない構築は組めないのではと感じています。そこまで多くはないですがいざ当たった時はいつでもキツイと感じています。
この構築はじめん枠を採用していないためでんき技は通り放題です。とくしゅのでんきタイプであればバンギラスで対策できますがほぼ唯一のでんき物理であるゼクロムはキツイです。タイプ受けができないのでりゅうまいさせないでザシアンで処理できるような立ち回りが必要です。
あとがき
先月初めて最終3桁を達成でき、2か月連続で最終3桁に入ることができました。
順位、レートともに先月のほうが高かったですが構築のポテンシャルとしては今月のほうが高いと感じています。2か月くらい前からギラティナを考えはじめ、今月メインで使用したことで練度は高まってきたと思います。今になってより良い組み合わせを思いついたので来月もギラティナを使用したいと思います。
ひとまず目標としては最終3桁前半、あわよくばレート1900までいければと思います。
7月はこの目標を達成するチャンスなので(最終日が土日で仕事関係なく熱中できるため)がんばりたいと思います。
ギラティナのより良い配分、構築、記事についてアドバイス等ありましたらぜひお願いいたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ポケモン剣盾 ランクマッチS30最終591位 レシラム軸対面構築(半分初手ダイマ)
みなさま、はじめまして、みるりあると申します。
普段は海外サッカーの観戦レビューをあげていますが(最近始めたのに方向性が定まらず全然上げれていませんが・・・)、今回はポケモン剣盾の目標達成記念としてランクマッチシーズン30で使用していた構築解説として記事を書きました。
剣盾のランクマッチを始めてから約2年で目標としていた最終3桁を初めて達成できたので構築経緯や個体の解説をしたいと思います。
最終成績は591位、レート1838を達成することができました。
初めて構築記事を書きましたので読みにくい部分があるかもしれませんが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。(構築、文章問わずアドバイス等ありましたらぜひお願いします)
使用構築
レシラム軸、相方ザシアン
一応レンタル構築を公開しておくので興味があればご使用ください
レシラム構築を組む、構築記事を書くにあたり下記2つの記事を参考にさせていただきました。(問題等ありましたら削除させていただきます)
まるちなさん
S29 最終602位 レート1836 レシラム スイクン - Martina_s’s diary
後藤祐輔さん
【ポケモン剣盾】ランクマッチ S29 シングルバトル 最終185位 『レシラム軸 対面構築』|後藤祐輔(ごとうゆうすけ)|note
構築経緯
①軸としてレシラム、相方ザシアン
禁伝環境4か月目ということで環境もだいぶ固まってきたと感じていました。
その環境で自分が感じていたのが実力で劣る自分が主要伝説の組み合わせを使用してもプレイング、構築力で差が出てしまい勝つことができないため、ある程度マイナーな伝説を軸にしようと思いました。そこでいろいろ考え、ザシアン、カイオーガ(チョッキ以外)、黒バド、イベルタル、日ネク、サンダー等に対面打ち勝てる可能性が高いチョッキレシラムを軸として採用を決めました。
このチョッキレシラムでほぼほぼダイマを切ると思い、さらに相手のポケモンを1体は持っていける可能性が高いと感じたため、相方の伝説はダイマなしで強いザシアンを普通に採用することにしました。
②基本選出、勝ちパターンの確立
次に考えたのが前述のレシラム、ザシアンと組み合わせて勝ちパターンとして確立できるポケモンです。結果として対面最強イバンミミッキュの採用を決めました。
レシラムで1体、ザシアンで1体相手のポケモンを持っていくことを基本とした場合、相手のラスト1体と対面した時に対面勝率がかなり高いポケモンを考えた結果、対面最強という名前がついているミミッキュがやっぱり最強と思い採用しました。
回復技のない相手のラスト1体と対面最強ミミッキュが対面した場合、ほぼほぼ勝ちが確定することができこの採用は当たったと思います。
③勝ちパターンを通せなさそうな時の相性補完枠
②で決めた勝ちパターンを通せなさそうなポケモンに対しては最低限のサイクルを回すことが必要と考え、レシラムとザシアンに対する相性補完枠を探しました。
レシラム、ザシアンで重いポケモンを考えた時、最初に思いついたのは相手の地面枠です。型問わずランドロス(霊)、マンムー、ガブリアス、ホルード、ドリュウズ等の地面枠はレシラム、ザシアンに圧倒的に強く、これらの対策枠は必至でした。そこに当てはまるポケモンとしてテッカグヤを採用しました。テッカグヤは地面枠に強いだけでなくドラゴンタイプ全般にもそこそこやれるのでかなり相性補完は取れていたと思います。
次に上記の4体では電気タイプと水技の一貫性が気になったのとカイオーガが少し重く感じたためトリトドンの採用を決めました。このトリトドンは後述の個体紹介で解説しますが、この意図とは少し違う型での採用となってしまいました。
④レシラムがどうしても通せなさそうな時のダイマ枠
上記の5体では軸のレシラム以外はダイマ適正がないため、レシラムを通せない、選出できない時のダイマ枠を探しました。
ダイマチョッキレシラムで崩しきれない相手としてホウオウダイナ、ディアルガ、ポリ2やラッキーやバンギラスなどの特殊受けが挙げられます。これらに対して崩し、破壊が可能なポケモンとしてダイマ適正のある型の水ウーラオスを考えました。
かなりピンポイントでの採用でしたがこの構築でのウーラオスは選出画面では悪っぽく見える、最低でも悪か水か判断できないレベルではあったと思います。それに加えて自分も含め多くの人は(悪、水問わず)ウーラオスと対面した時はダイマックスしてくることはあまり想定していないと思います。
補完枠、奇襲枠としてこのダイマ型水ウーラオスの採用も結果的に正解だったと思います。
個体紹介
レシラム
レシラム@とつげきチョッキ(ターボブレイズ・ひかえめ)
207(252)-×( )-121(4)-213(188)-146(44)-113(20)
あおいほのお/りゅうせいぐん/ソーラービーム/だいちのちから
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
HC、HD
カイオーガ意識、一応カイオーガがチョッキでもたまでも高い確率で打ち勝てるような調整。
S
HD、HCに振って余ったのでBよりは優先度を高くした。禁伝はS90が多いのでS90族の無振り、4振り、12振りを抜けるように振ったけど活きたかは微妙。
ほぼ絶対選出の軸であり、エース枠。
とつげきチョッキを持ち、ダイマックスをすることで相手のポケモンを最低1体持っていくことができ、相手に窮屈な立ち回りを強いることができました。あまり環境で見るポケモンではないため対策をされていることは少なく、相手はどうにか受けようとする選出をしてくることが多いため選出を読みやすいことも大きかったです。
具体的に打ち合って勝てるのはザシアン、カイオーガ、イベルタル、黒バド、ムゲンダイナ、サンダーです。逆にきついのは禁伝だとホウオウ、ゼルネアス、ディアルガ、一般枠ではじめん枠全般(ランドロス、ガブリアス等)、特殊受け全般(ラッキー、ポリ2等)です。ただ不利対面でも相手がダイマックスをしてこない場合は勝てる場合もあるためいろいろとタイミング次第です。
技構成
伝説の専用技の特徴ですが当たれば強いです。
ただダイマックスエースということで素で打つよりもダイバーンとして打つほうが多く、威力も高いため必須技でした。(ダイバーン時威力140)
この技を採用しないのであればレシラムでなくていいと思います。
素で打つこともダイマ技として打つことも思ったより少なかったです。
ただムゲンダイナやエースバーンとの打ち合いには必要なので個人的にはこの技も確定かと思います。
ため技なので当たり前ですが素で打つことはほとんどありませんでした。
しかしダイソウゲンとして打つ機会はかなり多く、大活躍でした。
主に初手カバルドン対面で打つことが多く、相手がHDぶっぱレベルでない限りワンパンすることができ、吹っ飛ばすことができました。耐えられたことは今期は1度だけで引かれることもなかったため初手でカバルドンと対面した場合は迷わずダイソウゲンで問題ないと思います。
また相手のじめん枠対策としてグラスフィールドを展開できる点も強かったです。
・だいちのちから(選択枠)
この枠は選択枠かと思います。
個人的には命中安定の技が欲しかったのと増えていたガオガエンへの打点が欲しかったので採用していました。
ただあまり打つ機会はなかったのでこの枠は研究の余地ありだと思います。
(選択肢)
主にダイアタック用。
1発耐えそうだけど打ち勝てはしない時に打ちたい時もあるかなという感じだと思います。
少し使って全然打たなかったけど採用はなしではないかなくらい。
・げんしのちから
ほぼホウオウピンポイント。
採用はありっちゃありだけど個人的にはほぼなしかと。
ザシアン(けんのおう)
調整意図
前期最終2位の方の調整を参考にさせていただきました。
なんでこの調整にしたかは忘れてしまいました。
HAにしたい、Sがザシアン界最遅ではないように少し振るようにしたみたいな感じだったと思います。
絶対にこの調整でなければいけない理由はないのでザシアンの調整は人それぞれ、好みだと思います。
ただ個人的にはザシアンはSを伸ばすよりAに振ったほうが使いやすいと思います。
レシラムで1体持って行ったあとに出てくる相手を1発で持っていくことを目的にしていたので火力を重視しました。
ミラーの勝率はあまり高くないかもですがきょじゅう→せっかで落とせることもそこそこありました。
技構成
きょじゅうざん
最強技。言うことなし。
じゃれつく
HBのサンダーやヌオーに対してじゃれつくを打つことで次のターンに再生を強要することができ、有利対面を作るのにかなり役立ちました。
ただ自覚がないことが多く、おそらくレシラムのあおいほのおよりも外した回数が多く、心臓には悪かったです。
レシラムがどうしてもきついチョッキカイオーガとホウオウ用です。
以前よりはホウオウがワイボをケアすることが多くなってきた印象で環境的にHBが多かったこともあり刺さりは微妙だったと思います。
ただレシラムと組むザシアンには必須の技だと思います。
とにかく便利な技。リーチを伸ばすことにも相手の先制技ケアにも役立つことが多く、とにかく便利だと感じました。
(選択肢)
相手の一般特殊受けポケモンに打ちたい場面はまあまあありました。
ポリ2、ラッキー、ハピナス、バンギラス、ブラッキーなど一般的に特殊受けとされているポケモンにはどうあがいてもレシラムでは勝てないためこの技の採用はありだと思います。
ミミッキュ
ミミッキュ@イバンのみ(ばけのかわ・ようき)
130( )-142(252)-100( )-×( )-126(4)-162(252)
ゴーストダイブ/かげうち/みがわり/のろい
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
このミミッキュに関してはあまり調整は必要ないです。
Sはわかりやすくするために最速、Aはゴーストダイブとかげうちの伸びを意識して一応ぶっぱでいいと思います。
動き方は決まっているので特に耐久調整の必要もないと思います。
対面最強。
回復技のない相手に対しては対面での勝利が約束されていました。
だいぶ有名になりましたが回避のしようがない動きのため、本当にこの型を考えた人は天才だと思います。
ただ有名になったことで動きはバレているため、相手が2体残っていた場合はケアされるので勝率はかなり低かったです。
一つ注意する点はラストで黒バドと対面した時です。
勝ちを確信していつもの動きをしてしまったが最後イバンが発動できず負けてしまうといったことがないように注意してください。(僕は今期2回くらいやらかしました)
黒バドと対面した時は素直にかげうちを2回打ちましょう。
技構成
かげうち
みがわり
のろい
それぞれの技については解説することもなく、この技構成で完結しており変更の余地はまったくありません。
一応立ち回りを記載しておくと
自分(このミミッキュ)より早い相手と対面した場合
みがわり→のろい→イバン発動先制ゴーストダイブ(潜り)→後攻ゴーストダイブ(攻撃)
自分(このミミッキュ)より遅い相手と対面した場合
のろい→みがわり→みがわり→ゴーストダイブ(潜り)→ゴーストダイブ(攻撃)
この動きで相手がどのポケモンであろうと対面勝利することができます。
テッカグヤ
テッカグヤ@たべのこし(ビーストブースト・ずぶとい)
204(252)-109(4)-166(220)-×( )-122(4)-85(28)
ヘビーボンバー/じしん/やどりぎのタネ/まもる
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
普通のHB。
ずっとこの調整で使っているのですがなぜSを振っているかは忘れました。
特に何もなければHBにぶっぱしていいと思います。
レシラムの相性補完枠。
特に重いじめん枠(ランドロス、ガブリアス、マンムー等)を対策するための枠。
ついでにドラゴン技を半減できることも大きかったと思います。
欲を言えばいわ技も半減したい、半減できれば相性補完としては完璧ですが思いつきませんでした。(おそらくそんな便利なポケモンは存在しません)
まもる読みの引き読みのやどりぎ連打、やどりぎ連打読みの居座りなど択は多く生みますが、そこは何度も使うことで練度を高めましょう。
技構成
ヘビーボンバー
一応の攻撃技。
禁伝環境では相手が重いことが多く、威力が出ないためあまり打つ機会はありませんでした。
ただしダイスチルがとても強く、要塞化するための手段として重宝しました。
やどりぎのたね
このHBテッカグヤは何度も使ったことがありますがこのポケモンのメインウェポンはこの技です。
相手に使われると本当にやっかいな技でかなり強い技だと思います。
引き読みのやどりぎ連打はデメリットは少ない行動だと個人的には思うので積極的にしていっていいと思います。
ただ相手にみがわりがある気配を感じた時は速攻で撤退しましょう。
まもる
やどりぎの回数稼ぎ、ダイマターン枯らしに使用します。
ただHBテッカグヤにはまもるがあることが基本なので相手もまもる読みをかなりしてきます。やどりぎ連打との択をいい感じに制することができれば本当に強い技です。
じしん(選択枠)
ワイボがあるザシアンに対して遂行速度を速めるために採用しました。
ただほとんど打つことがなかったので変えてもいい枠です。
(選択肢)
みがわり
HBテッカグヤのテンプレの技だと思います。
正直この技が欲しい場面はかなり多かったです。
TODを意識するのであれば必須級だと思いますがこの構築はTODになることがほぼなかったため採用を見送りました。
トリトドン
218(252)-×( )-89(4)-112( )-147(252)-59( )
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
カイオーガを受けれるように一応HD特化。
この環境では相手が強すぎるためHDに振り切っても受けるダメージ的には反射するのに十分でした。
すばやさ妥協個体を使っていましたがSは必要ないので問題なしでした。
じめん枠兼気持ち程度のカイオーガ対策。
カイオーガ対策として露骨で、選出しなくても相手のカイオーガの動きを誘導することができると思い採用しました。
実際に相手の初手がカイオーガだった場合はしおふき、かみなりを打たれることはまずなく、引きもしくは崩しを狙ってのダイアイスを打たれることが多かったです。(何回かダイアタックを打たれたこともありました)
ただ普通のトリトドンを採用した場合カイオーガ以外に隙を見せることが多く、汎用性もないため普通ではない型を考えた結果たどり着いたのがこの(頭が悪い)両反射きあいのタスキ持ちのトリトドンです。
両反射型にすることでレシラムのダイマが切れたあとの詰めとしても活躍してくれました。
ですが本来の役割であるカイオーガ対策としては機能せず、完全に見せポケ状態でした。それでもカイオーガ側は意識せざるを得ず、動きを読みやすくなったため、まあ一応役割を果たしていたとも言えます。
注意点としてはなんでも反射したくなってしまうことです。
どう見ても役割対象がいないけど反射することでしか倒せないようなポケモンが相手にいた場合には選出したくなりますが、そうすると相手視点バレバレになってしまうので選出はよく考えて慎重に行いましょう。
技構成
ねっとう
一応の攻撃技。
攻撃技を1つにすることで相手のメタモン対策として有効でした。
あまり打つ機会はなかったけど焼く確率は体感6割くらいある、かなり自覚の高い個体でした。
カウンター
反射技その1。
誰かに対しての技というわけではなく相手の物理全般に打つ可能性がある技として採用しました。
B方面はほぼ無振りかつトリトドン自体のHPが高いためタスキがあれば相手の物理ポケモンがダイマしてきてもほぼ倒すことができました。
反射技その2。
カウンターよりはミラーコートのほうが打つ回数は多かったと思います。
黒バドやゼルネアスは大体トリトドンを舐めている、もしくは警戒していても火力が高いため、ほぼ反射が成立しました。
ただエスパー技なのでイベルタルに打てないことが本当に大きい唯一のマイナスポイント。
じこさいせい(選択枠)
きあいのタスキ両反射型の天敵として挙げられるのがステルスロックです。
ステロでタスキをつぶされることでただの置物となってしまうのでそれを避けるために採用しました。
あとは微妙な火力の攻撃に受けだしたあとタスキを回復させるのに何回か活用できたので採用は完全な誤りではないかなと思っています。
(選択肢)
あくび
じこさいせいの枠に採用価値はあるかと思います。
自分は両反射をとにかく意識したためタスキを回復できる可能性のあるじこさいせいを選びましたが、汎用性を意識するならあくびのほうがいいと思います。
実際欲しい場面は多かったです。
ウーラオス(れんげきのかた)
ウーラオス水@いのちのたま(ふかしのこぶし・いじっぱり)
175( )-200(252)-121(4)-×( )-80( )-149(252)
すいりゅうれんだ/インファイト/れいとうパンチ/つばめがえし
ぽけっとふぁんくしょん!
調整意図
普通にASぶっぱ。
最速だと火力が微妙に足りない、Sラインは準速でも気にならないので火力特化にしました。
第二のダイマックス枠。
レシラムが苦手なじめん枠、ポリ2やバンギラスなどの特殊受け、ホウオウダイナなどの受けループを破壊するために採用しました。
ウーラオスのダイマ型は知っていてもそれよりはタスキやハチマキ、スカーフを警戒することが多いと思いますし、選出回数は多くはありませんでしたが、ダイマでの奇襲はそこそこ決まったと思います。
万が一初手でザシアンと対面した場合もまずタスキカウンターを警戒してくれるのででんこうせっかから入ってくることが多く、大幅に削ることができました。(倒せるとは言っていない)
役割対象であるホウオウダイナは初手でダイナが出てくることが多く、その場合はダイジェット→ダイアイスでほぼほぼダイナを落とせる(引いてきそうな時はストリームでも)ため受けループ相手にはとにかく先に1体落とすことを意識して技選択していくといいと思います。
ただタスキの行動保証がないため、選出しにくいので要検討枠だと思います。
技構成
すいりゅうれんだ
メインウェポン。
強いけど相手のサンダー引き、ナットレイ引きがとてもめんどいのであまりにも(めんどい)引きが見え見えの時はダイストリームとして打っていいと思います。
メインウェポン2。
相手の特殊受け(ポリ2、バンギ、ラッキー等)に打つために採用。
素で打つ分にはとても強いけどダイナックルの威力が低いことが本当に残念。
れいとうパンチ(選択枠)
こおり4倍弱点勢に打つ用。
ただ素で打つ分にはこおり4倍弱点といえどもすいりゅうれんだが優秀、威力が高すぎてすいりゅうれんだのほうが打つ機会は多かった。
とはいえ役割対象のムゲンダイナを吹き飛ばすためには必須の技でした。
つばめがえし
ダイジェット用。
ダイジェットとして打っても素で打っても威力が低くダメージはほぼ見込めません。
すばやさを上げるためだけの技と言ってもいいくらいでした。
(選択肢)
H252B4振りザシアンが1ターン目にでんこうせっかを打ってきた場合にすいりゅうれんだ(64.8~78.3%)→アクアジェット(21.6~26.1%)で対面勝てる可能性もあります。
とはいえ両方高乱数でないと厳しいので過信は禁物ですが、先制技というだけで打つ場面は多いと思いますので採用はかなりありよりだと思います。
立ち回り例
基本選出
初手レシラム+ザシアン
+ミミッキュ
初手のレシラム(ほぼダイマ)で相手のポケモンを1体以上、ザシアンで1:1交換、ミミッキュで詰め、この動きが理想です。
ラストのミミッキュに2体以上残さないようにレシラム、ザシアンでがんばりましょう。
対ザシオーガ
とにかく初手レシラムが安定です。
ザシオーガとよく組まれているカバルドン、サンダー、ガマゲロゲに対して初手のレシラムがど安定です。初手ダイマをしても全然問題なしです。ただしその場合は必ず相手のポケモン1体以上持っていきましょう。でないと後がきついです。
残り2体は相手のパーティー次第です。
優先度はトリトドンが少し高めかと思います。
対黒バドザシアン
黒バドザシアンにはほぼ確定でじめん枠(特にランドロス、ガブリアス)がいますが初手は大体レシラムでいいと思います。いても初手で出されていない場合のアドバンテージが大きいからです。
相手の地面枠と対面してしまった場合、特殊受けに交換されそうな場合はテッカグヤに交代するようにしましょう。
レシラムを見た場合は相手は黒バドは最後まで出さないことが多いのでラストのミミッキュで詰めやすいので黒バドザシアンに対する勝率はかなり高かったです。
イベルザシアン、イベルネクロ
初手レシラム、ザシアン
+@1
環境から減ってきているとは思いますがまだまだ多い構築だと思います。
選出は初手のレシラム、ザシアンはほぼ確定で相手次第で@1といった感じです。
レシラムはイベルタル相手にほぼ打ち負けることはありませんがダイマのタイミングが合わなかった時は押し負けてしまうので保険でザシアンは確定で選出したほうがいいと思います。
注意する点はレシラムでダイバーンを打ち、晴らした後にイベルタルとザシアンが対面してしまった場合は、イベルタルが火力アップアイテムを持っていなくても確定で落とされてしまうのでレシラムのダイマックス、ダイバーンを打つタイミングは気をつける必要があります
ホウオウダイナ
初手ウーラオス、ザシアン
+@1
この組み合わせは受けが多いと思いますが受け、ホウオウの初手ダイマだったとしても、こちらの初手は水ウーラオスでいいと思います。
初手ムゲンダイナと対面した時は相手はほぼ引かないかつダイジェット+ダイアイスでほぼほぼ落とせるため初手ダイマでいいと思います。(というかそれ以外の崩しの手段はありません、特にコスパダイナ)
キツイ相手
壁ゼルネ
そもそもゼルネアスが重い、壁等の相手の展開を止める手段がないため本当にきついです。
立ち回りとしては初手にザシアンを合わせてきょじゅう→せっか×2で相手の起点役を倒しつつ、ちょっと壁ターンを稼ぐようにします。そのあとはテッカグヤで時間を稼ぐ、トリトドンで反射奇襲する、ミミッキュののろいでがんばるのいずれかで運が良ければ処理できる可能性があります。
りゅうまいを積まれた瞬間ジ・エンド。
ザシアンは+1たまダイサンダーで確定でワンパン。
ミミッキュのばけのかわはテラボルテージで無効、ワンパン。
トリトドンのカウンターで処理するしかないが一般的にはゼクロムは役割対象ではないためカウンターが読まれる。
相手が油断して普通にトリトドンに攻撃してこない限り処理はほぼ不可能。
(運よくゼクロムを処理できても取りまきに破壊されること多数)
技構成、技選択次第では初手ダイマされただけでこちらが崩壊してしまいます。
しかし初手のディアルガにレシラムを合わせて初手ダイマを誘うことで処理できる可能性はかなり上がります。
初手でディアルガとレシラムが対面した場合はほぼほぼディアルガが初手ダイマしてきてくれます。さらに打つ技は対面処理を狙ってダイドラグーン、もしくはそれを読んでザシアン引きしてくる読みのダイアースを打ってきます。そこに合わせてこちらはテッカグヤに引くことで1ターン、次にまもるをすることで2ターン相手のダイマを枯らすことが可能です。そこで調子に乗ってダイバーン読みレシラム引きなどはする必要はありません。相手視点はダイバーンを打つとこちらのレシラムの火力が上がってしまう、ダイマレシラムを止めるのはなかなか厳しいことからダイマックスの最終ターンはレシラム引き読みで1ターン目同様ドラグーンorアースを打ってきます。なので無理してレシラム引きはせずテッカグヤで居座りましょう。そのあとはテッカグヤは倒されるまでやどりぎ連打、倒れたらザシアンでディアルガを処理して相手はダイマなし2体、こちらはダイマあり2体の状況を作ることができるのでそこからはレシラムが2体とも持っていいってくれるような選出をしてきていることを祈りましょう。
ディアルガ軸相手にはこの動き以外はできないと思います。
ただし一手でもこちらの動きが読まれてしまった場合はかなりきついです。
あとがき
ということで初の最終3桁達成記念として初めて構築記事を書いてみました。
とりあえず目標としていた剣盾の対戦環境での最終3桁を達成することができて良かったです。
とはいえ反省点は多数ありました。
サイクルしたい、サイクル構築を使いたいのにできた構築は対面、半分初手ダイマ構築だったこと。最終日1週間前に200位くらいまでいったのに一瞬で3000位くらいまで落ちてしまったこと。そのせいで最終日2日前に最終レートに到達したけどびびって残り2日潜れなかったこと(仕事が忙しかったという言い訳も少しありますが)。メインで使用しようと思っていたギラティナ構築を途中であきらめてしまったことなどとにかく多数です。来月はなんとかギラティナ構築を完成させて連続の最終3桁を達成できればと思います。
反省点は多数ですがひとまず目標としていた最終3桁を達成できてよかったです。
レシラムに興味のある方がいましたらレンタルも公開しているので使ってみてください。構築、記事に改善点、アドバイス等ありましたらぜひお願いします。
普段は海外サッカーの記事をあげているので(あげていたが正しい?)読んでいただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
2週連続のリバプールvsマンチェスター・C
はじめに
今回は2週連続での対戦となったリバプールvsマンチェスター・Cについてです。
先週のリーグ戦での対戦からミッドウィークにCLの準々決勝2ndレグを戦ってからのFAカップでの対戦となりました。両者ともにCLは無事に勝ち抜けることができ、この試合を見ることができて安心しました。2週連続の戦いとなったことで両チームが前回対戦を踏まえてどのように対策してくるのか非常に楽しみな対戦でした。
試合結果
リバプール | マンチェスター・C |
---|---|
3 | 2 |
得点者 | |
コナテ(前半9分) | |
マネ(前半17分) | |
マネ(前半45分) | |
グリーリッシュ(後半2分) | |
B・シウバ(後半46分) |
スタメン
リバプール
まずリバプールですがミッドウィークのCLでF・ダイクなどの主力を休ませることに成功し、ほぼベストメンバーで臨むことができました。先週の対戦からの変更はマティプ→コナテ、ヘンダーソン→ケイタ、D・ジョタ→L・ディアス(マネがCFにスライド)の3点です。変更点やベンチメンバーを見ても本当に選手層が厚いの一言です。
マンチェスター・C
対するマンチェスター・Cですがこちらは先週の対戦から様変わりしています。変更が多く、正直まるで別のチームのように感じました。大きい変更としてはGKとシステムの変更です。まずGKですがこれまでのFAカップの流れをそのままにステフェンを起用してきました。ステフェンへのリスペクトを優先した形だと思いますが結果的には裏目になったと言わざるを得ません。システム変更についてですが主力の疲労や負担を考え、メンバーを選んだ結果このシステムしか採用できなくなってしまったということだと思います。ペップの戦略ありきでのシステム、メンバー起用ではなく仕方なくこうなってしまったということだと思います。
試合の流れ
完璧と言える出来の前半のリバプール
前回対戦では前半は両チームともに相手の対策を講じつつもオープンな展開となり、両チームの狙いが見事に同じというかなり面白い展開でした。しかし一転して今回はリバプールがいつものやり方で入ってきました。プレスのかけ方としてWGが外から内にかけていき、中盤で刈り取るorバックパスをさせるという方法です。リバプールがこのプレスを採用できた理由として大きいのはシティのGKがエデルソンではなくステフェンだったことも大きいと思います。ステフェンは普通のGKと比べると足元が劣るわけではないですが、正GKのエデルソンと比べてしまうともちろん劣ってしまいます。このGKがエデルソンではないということがリバプールにいつものプレスをやりやすくさせていた要因となってしまいました。もちろん2点目の原因となってしまったステフェンのミスが目立ちますがそれよりも前からビルドアップの場面で苦労して見えることもあり、時間の問題、誰がミスしてもおかしくないくらいシティはビルドアップに苦労していました。ただそれを考えても2点目の時間帯と取り方はリバプールとしては最高の形だったと思います。1点目をCKから楽に取れたことも大きいですが2点目のほうが試合展開に与えた影響はより大きいと思います。序盤からビルドアップに苦労していたのに加えて、逃げ道となるGKがウィークポイントになってしまったシティはどんどんボールを回す位置が低くなり、全体的にリバプールが押し込む展開となりました。そこまでプレスに行かなくてもそこそこプレスをかけ、中間ポジションに立っているだけで楽に時間を進めることができました。ボール回しも高い位置で行うことができ、リバプールとしては理想的かつ楽な展開とすることができていました。リバプールのボール保持時に目立っていたのはチアゴでした。守備時はケイタよりも少し低く、ファビーニョの横に位置取ることが多く、ボールを取り切ったあとにフリーで触ることができる場面が多く思う存分能力を発揮できていたように思います。保持の時間が長くなった時には積極的に高い位置をとりボール回しの中心となっていました。3点目の起点、アシストを記録したのもチアゴで別格の存在感だったと思います。前半のリバプールは展開、点差などほぼすべての面で完璧に近い出来だったと思います。
なんとか盛り返した後半のマンチェスター・C
前半を3点のビハインドで折り返したことで前に出るしかなくなったシティですが、スターリングとグリーリッシュのポジションを変更し、変化を加えてきました。この変更によりグリーリッシュがボールを持った時にはリバプールのラインを押し下げることができるようになりました。結果的には後半開始早々に得点を取ることができ、シティの押せ押せムードに拍車にかかるかに思いました。しかし対するリバプールは1点取られることは想定内と言わんばかりにシティの勢いをいなし、試合をペースダウンさせることに成功したように思えます。シティが勢いを持ってプレスをかけてくることでそれを上手く利用しファウルを受け、時間を効果的に使いつつ試合を狙い通りに落ち着かせることができたように見えました。
試合がペールダウンしてしまったことを受け、ペップはさらに変化を加え、右のG・ジェズスを内側に入れ、スターリングを外に開かせました。それに合わせてカンセロをより高く位置取らせることで攻勢を強めようとしました。それによりリバプールのカウンターを受けるリスクも上昇しましたが、それを防いだのが普段は控えCBのアケです。以前は不安定さが垣間見えることも多かったアケですが最近は左SBでの起用も増え、ペップの信頼も上がっているように思います。この試合の後半では攻め込んだ後ろに生まれる広大なスペースを狙ってリバプールがカウンターを仕掛ける場面もありましたが、読みと粘り強さでなんとか防いでいました。この試合のシティのMOMはアケだと個人的には思いました。
カウンターでとどめを刺せればより楽な試合展開に持ち込めたリバプールですがおおむね狙い通り時間を進めることに成功した印象です。ただ少し気になったのは終盤もそこまで引かなかったためにシティの猛攻を受けてしまったことです。もう少しラインを下げて引き込んだほうがカウンターも効果的に使えたかと思います。失点してしまったことでシティにさらに勢いを与えてしまい、かなり際どい終盤だったと感じました。ただそれでも逆転を許すことなく試合終了を迎えることができたのはさすがとも言えます。
試合を通しては多くのファンが期待した展開ではなかったと思います。シティがベストメンバーを組まなかった(組めなかった)ことが大きく影響したように思いますがシーズン終盤の過密日程を考えると致し方なしといったところです。もともと選手層ではリバプールに軍配が上がり、CLの対戦相手、1stレグの結果からもリバプールが有利な状況で始まったことは間違いありません。ただその中でもシティはやれることを見せ、結果的にはかなり追い詰めたと言えると思います。今期はプレミアリーグでもいまだ勝ち点1差と僅差、CLでは決勝に両チームともに進むことができる可能性もあり、シーズン最後まで両チームの争いが続くことでしょう。ファンとしてはぜひCLの決勝での対戦が実現してほしいところです(個人的にはシティ推しなためCL決勝での対決が実現した場合はシティが初優勝してほしいところです)。
MOM
チアゴ
リバプールが押し込む展開となったことで存在感が際立っていたと思います。リバプールで唯一といっていいタイプの選手でチアゴが出場している時のリバプールは上手い度が高まる気がします(適切な表現が難しいですね)。
WORST
ステフェン(ジンチェンコ)
少ない出場機会の相手がリバプールだったのは不運ともいえるかもしれませんが残念ながらステフェンをWORSTに選ばないわけにはいかないと思います。チームとしてビルドアップがうまくいかない中逃げ道となってもらうべきGKのミスが試合展開をさらに悪化させてしまったためWORSTになってしまうのは仕方ないと思います。
また、こちらもかわいそうですが今期様々な困難が重なり出場機会が少なくなってしまっているジンチェンコのパフォーマンスもWORSTレベルのものだったと思います。コロナ感染からウクライナの戦争等ピッチ外での不運が重なり、コンディションが整っていないのはわかっていましたがこれ以降も出場機会も増えそうにないパフォーマンスとなってしまったと思います。
プレミアリーグ首位決戦 マンチェスター・Cvsリバプール
はじめに
今回は勝ち点差1で迎えるプレミアリーグ首位決戦、マンチェスター・Cvsリバプールの試合についてレビューしたいと思います。現在の世界で最強の2チームの首位争い直接対決ということで試合前からかなりの注目度だったと思います。実際の試合内容も世界のトップ2にふさわしい内容でかなりの激戦でした。正直書きたいことが多すぎるためかなり長くなってしまいそうです。
試合結果
マンチェスター・C | リバプール |
---|---|
2 | 2 |
得点者 | |
デ・ブライネ(前半5分) | |
D・ジョタ(前半13分) | |
G・ジェズス(前半37分) | |
マネ(後半1分) |
スタメン
まずホームのマンチェスター・Cですが主力でも主な欠場者としては守備の中心R・ディアスです。試合前から彼の不在による不安を指摘する声が上がっていましたが代役には大方の予想通りストーンズが起用されました。ラポルトとのCBコンビがリバプールの分厚い攻めをどのようにシャットアウトするかも注目ポイントとなりました。また試合毎に人選、配置が異なる3トップですが(試合中もかなり頻繁に起こりますが)、右からG・ジェズス、スターリング、フォーデンを並べてきました。私個人としては少し意外なスタートでした。特に右のジェズスと真ん中のスターリングです。リバプールと相性が良く、序列も高いフォーデンが起用されることは予想通りでしたが左での起用は意外でした。結果的にこのスタートの3枚は狙い通り、期待通りの働きをしてくれたとペップは感じているはずです。また立ち位置的に普段と違う部分がありましたがそれについては後述したいと思います。
対するリバプールですが史上最強のスカッドと言われることも少なくないメンバーが揃う中で起用された11人はほぼ予想通り、クロップからの信頼が厚いメンバーが起用されたといった印象です。最も層の厚い3トップですが加入から好パフォーマンスを続けるL・ディアスはベンチからのスタートとなりました。シティーと同様にリバプールもメンバーではなく立ち位置が普段と違う部分がありましたが後述します。
試合の流れ
試合前から伝わる熱気そのままにかなり熱い展開となりました。
結果としても内容としてもほぼ互角、世界最高のチーム同士のぶつかり合いにふさわしい素晴らしい試合だったと思います。お互いがそれぞれの持ち味を出しながらも相手をリスペクトした対策を講じてきており、ピッチ内でもピッチ外でも高度な戦術合戦となっていました。相手の対策として選んだ方法も両チームがほとんど同じでかなり見ごたえがありました。両チームで共通していた狙いとしては外から攻める、相手SB対策のWGの立ち位置が挙げられます。このふたつの狙いの前提として両チームの戦術上のキーとなっているのが両SBです。シティーは普段は左のカンセロを高い位置に押し上げ左肩上がりでの攻撃をしかけています。右の攻撃はWGを大外に開かせ、ハーフスペースの後方にウォーカーを、前方にインサイドハーフや中央のFWが担当することが多く、左右どちらもSBの位置が鍵になることが多いです。対するリバプールはリーグの最多アシストを記録する両SBが決定的な仕事をすることが多く、対戦相手は対策必須と言えます。両SBが鍵を握る両チームが相手の対策として選んだのは奇しくも同じ方法でした。両SBに対して対峙するWGをマークさせ、敵SBが前線に上がった場合は最終ラインに吸収されてもついていくことを基本としていました。特にシティーの両WGはそのための人選だったと言えます。普段は右WGで先発のマフレズではなくより献身性のあるG・ジェズスを起用したことからペップがいかにリバプールのSBを警戒していたかが伺えます。
試合展開としては序盤からかなりバチバチの熱い展開だったと思います。序盤に両チームに得点が生まれたことから特に前半はオープンな展開になり、ファンとしてはかなり楽しめる展開でした。しかしどちらかと言えば流れはシティーにあったと思います。リバプールの最終ラインの高さは今シーズンの特徴の一つですが、それを逆手に取るように裏を取る場面が多く見られました。特に効果的だったのはシティーのSBが普段よりも高い位置を取り、リバプールの最終ラインの大外から裏を取ることがありました。シティーは両ウイングを普段よりも内側に配置し、大外を空けていることが多かったことから試合前からこの形は狙っていたと思います。
対してリバプールの普段と違う部分はプレスです。普段のリバプールは両WGが外側から圧をかけ、ボールを中央に集中させて中盤で刈り取ることを目的としていることが多いです。しかしこの試合では両WGにシティーのSBを監視させていたため外から内に追い込むプレスをかけることができず、普段よりはプレスの圧が低くなっていました。しかしそれを補うために中盤のヘンダーソンがラポルトにプレスをかける場面がありました。中盤にスペースを空けるわけにはいかないため常にプレスをかけていたわけではありませんが可能な場面では積極的にプレスをかけていました。シティーがSBを封じられた場合に頼るのはラポルトのフィード能力であり、それすら対策していたクロップの目はさすがです。ですが中盤を気にしなければいけないヘンダーソンのプレスはあまり効果的だったとは言えないと感じました。これについては非常に難しいタスクだったためヘンダーソンには負担が大きすぎたかと思います。また、リバプールはWGを相手SBを見させていたため、ボールを奪った後の攻撃にいつもより迫力が足りないとも感じました。トランジションは相変わらず早く称賛の一言ですが普段よりもゴールまでの距離が遠く、スピード感が少し足りないように思えました。
前半をシティーの1点リードで折り返したことでリバプールはさらにやり方を変えてきました(それがハマる前に早い段階で追いつけたのは幸運でしたが)。まず最終ラインの裏を散々取られたことからこれではいつかは止めきれなくなると判断したのか最終ラインを少し下げたように思います。また、ラポルトにヘンダーソンがプレスをかけることも継続しながらタイミング次第でチアゴがストーンズにプレスをかける場面もありました。ヘンダーソンより回数が少ないため明確に狙っていたのかチアゴのアドリブかは明らかではありませんがプレスの圧を強めることを狙っていたように思います。
リバプールがラインをわずかながらに下げたこと、ハーフタイムで物理的に流れが切れたことから前半よりも試合のペースが落ちたように感じました。シティーがゆったりとエデルソンを含めボール回しを行う時間もあり前半と比べると落ち着いた試合になりました。しかしそれにより試合の熱が落ちたわけではなく、逆に相手の隙を伺う一つのミスもできない緊張感が高い試合となりました。
その硬直を崩したのがシティーのマフレズ、リバプールのL・ディアス投入です。どちらも勝ち越し点を狙った選手の投入は予想できたものですがこの2人の投入によって硬直したバランスが崩れ、前半のようなオープンな展開となりました。その展開を上手く利用したのはシティーだったように思います。デ・ブライネの突破をF・ダイクがイエローカードで止める場面や終了間際のマフレズのチャンスがあり、シティーが相手の勢いをひっくり返してチャンスを作り出す場面が見られました。
結果としては引き分けとなり、試合展開を見ても互角、引き分け妥当といった感想でした。このカードについては次週のFAカップでの対戦も予定されており、どちらも勝ち進めばCLでも対戦する可能性があり、今シーズンの今後でこの2チームの対戦が見られるというのは非常に楽しみです。この2チームの全盛期があと何年続くか、両指揮官がいつまで指揮してくれるかはわかりませんが多くの対戦が実現してくれることを期待しています。
MOM
今回は試合内容的にも互角、結果も引き分けということでそれぞれのチームから1人ずつMOMを選出したいと思います。
マンチェスター・C
守備の要のR・ディアスを欠き、不安の声も聞こえていましたがそれを吹き飛ばすように素晴らしい出来でした。2失点したもののD・ジョタの決定的チャンスを完璧なスライディングでブロックするなど称賛されるべきプレー内容だったと思います
素晴らしい出来であったデ・ブライネも選出するべきだとは思いますが、彼が素晴らしい選手であることはわかりきったことなため、今回はラポルトを選出しました。
リバプール
F・ダイク
圧巻の一言です。リバプールの高い最終ラインが成立するのはこの人のラインコントロールと抜け出されたとしても追いつき、阻止できるクオリティがあるからこそです。特に終盤のスターリングに抜け出されても追いついたシーンや終了直前のマフレズの決定機はもちろんのこと他にも完璧な対応が多かったと思います。唯一デ・ブライネに抜け出されてしまった場面もありましたが、最終手段のイエロー覚悟のファウルで止めるという判断も守備者としては必要な判断でそれも含めほぼ完璧でした。
WORST
MOMと同様互角の試合であったためWORSTについてもそれぞれ選出したいと思います。
マンチェスター・C
あまり目立つ場面がなかったことに尽きると思います。ネットを揺らしながらオフサイドの判定で取り消されてしまった場面もありましたが、そこ以外はリバプールのCB陣に完全にシャットアウトされていたと思います。本職でないポジションでの起用でチーム戦術の犠牲になってしまった感はありますがFWとしては物足りない出来だったと思います。
リバプール
リバプールの中で唯一出来が悪い選手だと感じました。ボールタッチの回数が少ないのは両チームの戦術的に仕方ない部分もありましたが、味方へのパスが合わない場面もあり調子があまり良くないのではないかと思いました。一方ではバランスを取っていたという見方もできるため難しいところではありますが、主将の彼以外の選手の出来が良すぎて彼の微妙さが目立ってしまったという言い方もできるかもしれないです。
ユベントスの現状と未来
はじめに
今回は私が最も好きなチームであるユベントスの現状と来期の構想について触れていきたいと思います。現在はインターナショナルウィークということで各国リーグ戦もなく、少し時間ができたため、これまで一度も記事に書いてこなかったユベントスについて私の意見を述べていきたいと思います。
現状のユベントス
まず現時点でのユベントスの状況について振り返りたいと思います。
本記事執筆時点でセリエA4位(首位ACミランから勝ち点7差)、CLベスト16敗退、コッパ・イタリア準決勝進出(1stレグでフィオレンティーナに先勝)。現時点の成績のみ見れば昨年のピルロ政権とほぼ互角といっていい成績でしょう。アッレグリ政権1年目は大改革とはいかずにシーズン終了を迎えそうです。理由としてはそもそもチーム力が他のチームより劣っている、ケガやコロナ感染が相次ぎベストメンバーが定まらないことなどが挙げられると思います。下記がおそらくの現状のベストメンバーです。(ケガで長期欠場中のキエーザ、マッケニーを除く)
現状のユベントスは基本フォーメーションを4-3-3としています。これは冬の移籍市場でヴラホビッチを獲得してから変化しました。(現在はディバラの負傷によりフラットの4-4-2採用の試合もある)それまではフラットの4-4-2を基本とし、その試合毎に起用可能な選手に合わせて変化させてきました。
アッレグリといえばシーズン序盤はスロースタートで終盤に向けてスタメンを固定化させてチーム力を上げていくというのが定石でした。ですが復帰後の初シーズンとなった今期は4月の段階でいまだに最適解を見つけられていないように感じます。それは離脱者の多さが原因でもありますが第一次政権と比べてスカッドの厚さ、クオリティの低さにいまだに悩んでいることが見て取れるからです。
第一次政権ではブッフォン、重鎮CBのBBC(バルザーリ、ボヌッチ、キエッリニーニ)、ピルロまたはピャニッチ、若いディバラ、イグアインなどかなりクオリティの高いスカッドが揃っていました。そのころと比べるとやはり今のユベントスのスカッドは小粒感が否めないと思います。それに対する最適解を見つけられないままここまで来たことで理想的とは言えない成績となってしまっているのが現状です。
しかし冬の移籍市場でヴラホビッチ、ザカリアを獲得したことが良くも悪くも状況を変えようとしていると感じています。まず良い面としてはピッチ上でのパフォーマンスが上向き、それまでよりは勝ち点を稼いでいます。ディバラ、モラタ、ヴラホビッチの協力3トップを中心に理不尽な力で点ともぎ取るユベントスの姿が垣間見える瞬間もありました。それに支えられるように今期はかなりの成長を感じられるデ・リフトやずっと控えだったルガーニなどの好パフォーマンスによりCL争いが定位置だったところから優勝争いに加われる可能性のあるところまで順位を上げてきました。ここからの優勝は厳しいとは思いますが来期のCL出場権は安泰ではないでしょうか。以上が冬の移籍市場での良い面です。
反対に悪い面もあり、こちらのほうが目立つ結果となってしまい、個人的には残念です。それはディバラの退団がほぼ確定したことです。ディバラとユベントスは今期で満了となる契約の延長に向けて長く話し合いを続けてきましたがユベントスが提示した条件がディバラ側としては受け入れがたい条件だったことで交渉が破断、来夏フリーでのほぼ確定となってしまいました。個人的には本当に残念でならないです。ディバラはまだ28歳でこれからさらなる活躍ができたと私は考えているからです。ユベントスもアッレグリも今期開幕前は同じくディバラを中心に再建を図る考えだったはずで、実際にアッレグリは開幕前にディバラを中心としたチーム作りをしていくことを明言していました。しかし今シーズンもディバラは出場した試合は違いを作りだすことができる存在であることを証明するも、負傷による離脱を繰り返し、稼働率としては例年と大差なく高いとは言えないシーズンとなっています。
これに輪をかけるようにディバラと同等もしくはそれ以上の存在感を放つヴラホビッチの加入により、チーム全体として、ピッチ内外問わずディバラ中心からヴラホビッチ中心のチームへと変化していったように感じます。
良くも悪くもヴラホビッチの加入がユベントスの今後に大きな影響を与えたと言えるでしょう。
来期に向けて
数年前のユベントスはリーグ優勝が当たり前、CL優勝を視野に入れたチームだったことは確かです。実際にセリエAでは9連覇、CLでは決勝進出を2回果たしましたがどちらも準優勝に終わり、それにより改革が必要と判断し、アッレグリの解任やC・ロナウドの補強などを行いました。しかしこの改革は上手くいかず、C・ロナウドの得点力に依存していたチームは方向性を失い、ノルマであったリーグ優勝も2シーズン連続で果たせそうにありません。
目線を来期に向け、補強ポイントを洗い出し、それぞれについて解説していきたいと思います。
FW
このポジションはなんといってもディバラの退団の影響をどこまで抑えられるかだと思います。チームの中心であったディバラの退団により戦術も変化し、来期以降はヴラホビッチ中心のチームになることが予想されます。彼の能力を最大限に活かすための選手起用、補強を考える必要があります。レンタルで在籍しているモラタやトッテナムにレンタル中のクルゼフスキについても不透明な部分が多く補強は必須と言えます。
CB
ここについても重鎮CBのキエッリーニの退団が濃厚とされています。イタリア代表のW杯予選敗退を受けて、W杯のため、コンディション維持のためにセリエAでのプレーを続ける必要がなくなったため、MLS移籍の噂が頻繁に報じられています。現状でも故障者続出時にはA・サンドロやダニーロの起用によってなんとかする試合もあります。来シーズンに加入する選手としてフロジノーネのガッディがいますが今シーズンはセリエBでのプレーとなっており、どのくらい信頼できるか不透明な部分も多きです。CBのポジションは根本的に枚数が足りず、1枚は確実に可能であれば2枚補強したいところです。
左SB
このポジションについては現状のペッレグリーニ、A・サンドロ、デ・シーリオの3枚に退団の話は出ていませんが単純にクオリティ不足を感じます。ペッレグリーニはそもそもユベントスクラスのチームでレギュラーを務められるクオリティがあるかは疑問がつきます。A・サンドロは年齢的に落ち込むほどではないはずですが数年前のプレーと比較すると衰えていると言わざるを得ません。デ・シーリオについては今シーズン彼のおかげで勝利した試合もありましたが、継続的にレギュラーをしてプレーするようなタイプではなく、左右どちらでも起用可能なバックアッパーの域を出ません。3枚と枚数的には十分ですがクオリティ不足により補強ポイントとして挙げざるを得ません。
CMF
このポジションも枚数不足兼クオリティ不足と言えるポジションでしょう。現状はロカテッリを中心にラビオ、マッケニー、ザカリア、アルトゥール、緊急時のダニーロ、しかおらず、4-3-3を基本布陣とするなら明らかに枚数不足です(期待されていたベンタンクールが思うように成長を果たせずトッテナムに引き抜かれたことが大きく影響している)。ピャニッチと入れ替わりで加入したアルトゥールは出場する度に批判の声が上がり、ケガが多くほとんど戦力にならなかったラムジーなどこのポジションについては近年の補強が上手くいっていない印象です。最低でもレギュラークラスを1枚、理想を言えばロカテッリの欠場時にゲームメイクできる選手を1枚補強すべきでしょう。
現実的な補強
FW
まず挙げられるのはモラタのレンタル延長、もしくは買取です。モラタはヴラホビッチの加入によってパフォーマンスを大きく上げた選手の一人だと私は考えています。モラタはもともと1トップタイプではなく、相棒となるCFタイプの選手と組み合わせてこそ活きると考えていました。多くのチームを渡り歩いてきたモラタですが、今シーズン前半までほとんどのチームで1トップもしくは3トップの中央で起用されてきました。ですがいまいちパッとしない出来のため1つのチームに定着できずにいました。しかし今冬のヴラホビッチの加入後は二人のコンビネーションから得点を強引に奪うシーンが見られるなどモラタの真価が見ることができるようになったと感じます。補強とするかは怪しいところですが、ディバラの退団が濃厚な中さらにモラタまで失えばさらなる前線の補強に取り組まなければならず時間もお金も無駄にしてしまう可能性があります。アトレティコとの交渉は難航しそうですがユベントス首脳陣にはなんとかモラタの引き留めを実現してほしいです。
また、理想的な補強が上手くいかなかった場合、または夏のプレシーズンでの覚醒を期待したいのがカイオ・ジョルジです。昨夏補強したカイオ・ジョルジですが1年目の今期は戦力になることができず、ほとんどの時間をベンチで過ごしています。加入前は争奪戦が起き、かなりの期待を受けていました。もし来シーズンにカイオ・ジョルジが覚醒するならば実質的な補強と言えるでしょうし、それを期待されているはずです。
CB
このポジションについてはキエッリーニの穴埋めが必要です。バンディエラの彼の穴を埋めるのは簡単ではありませんが近い将来の退団が見込まれていたこともあり、ユベントス首脳陣がどう動くのかが注目です。また、CBは現状でも故障者続出時にはA・サンドロやダニーロの起用によってなんとかする試合があります。根本的に枚数が足りず、1枚は確実に、可能であれば2枚補強したいところです。まず現実的な案としてレンタルバックの選手で補うことが挙げられます。特にアタランタにレンタル中のデミラルです。彼は昨シーズンまでの在籍で能力が高いことを示しながらもレギュラーに定着できず、今シーズンはレンタルでアタランタに移籍しました。しかしそのアタランタでは3CBの中央でチームのシーズンMVPともいえる活躍を披露していると思います。あのレベルのプレーをユベントスで安定して披露してくれれば補強としては満点でしょう(本人にユベントスでプレーを続ける意思があるかはわかりませんが)。
また数週間前からチェルシーのリュディガーと合意したとの報道がありますが、これはかなり現実的かつ理想的な補強と言えるでしょう。今夏で契約が満了するためフリーでの獲得が可能でリュディガークラスのCBを補強できればどのチームも確実な戦力アップと言えます。正直ユベントス首脳陣には是が非でも口説き落としてほしいです。
さらにフリー選手で言えばACミランの現主将であるロマニョーリが挙げられます。彼も今夏で契約が切れるため名前が上がることがあり、イタリア人でもあるため可能性はあります。しかしそもそものクオリティが足りているか微妙なところであり、ミランからユベントスへの移籍を本人が良しとするかも不透明です。基本的にはバックアッパーとして扱われることになることが濃厚なため、それを本人が受け入れるかにもよるかと思います。また、最近ではラツィオ移籍の噂も出ており、現実的かは怪しくなっています。獲得の可能性があまり高くはないと思える要素がかなり多いですが、しもし実現すればターンオーバーの質が上がり、キエッリーニに代わる貴重な左利きのCBとして重宝されるでしょう。
左SB
ここについては現時点で補強に関して具体的な報道は出ていないと思います。枚数的には十分なためユベントス首脳陣としては金銭的に余裕があり、よほど格安でいい選手がいなければ現状維持といったところだと思います。そのため補強よりはペッレグリーニの覚醒を期待するといったことが現実的かと思います。
多くのクラブの名前が候補として挙げられている中ユベントスの名前も含まれていたのはボローニャのヒッキーだと思いますが、彼については競合相手が多く、ユベントスはそこまで熱心なわけではないので獲得はないと個人的には思っています。
CMF
このポジションについては現時点で具体的な噂はあまりあがっていないように思います。
その中で根強く噂が上がる選手がいると思います。その選手とはポグバです。彼は多くのユベントスファンが復帰を望む選手だと思います。現在のユベントスに足りないクオリティを補うことができ、スター性も兼ね備えています。ポグバ本人もユベントスからのオファーを待っているという噂もあり、ぜひユベントス首脳陣には獲得に動いてほしいところです。
理想的な補強
FW
FWについては現在噂が上がっている中で理想的だと思う選手が一人います。マンチェスター・Cのガブリエル・ジェズスです。彼は今夏で契約が残り1年となるため、延長かフリーでの退団かが迫られている選手です。まだ若く気が利き、モラタと同様に相棒となるCFがいてこそ輝くタイプの選手だと考えています。現所属のマンチェスター・Cではケガも少なくないため絶対的な主力であったことがなく、毎シーズン調子の良い期間は使われるといった形です。マンチェスター・Cはアグエロの後継者と見ていたはずですがプレースタイルも違い、CFを欲しているためG・ジェズスが今夏の換金対象となる可能性は低くないはずです。ヴラホビッチ、モラタ、キエーザ、G・ジェズスの4枚で基本ローテーションを行いつつ、キーンとカイオ・ジョルジに出場機会を与えつつといった具合で来シーズンを戦うのがFW陣の理想だと私は考えてます。
また、噂の上がっている獲得可能な選手としてはサッスオーロのラスパドーリです。イタリア人で若く、セカンドトップタイプである彼はユベントスとしては理想的ば補強であるといえます。サッスオーロの上層部もユベントスとの関係の良好さをアピールするようなコメントを発しており、獲得は理想的かつ現実的な補強と見えます。
CB
このポジションについては現実的な補強でも挙げましたがチェルシーのリュディガーが理想的でしょう。リュディガーは世界のどのクラブも欲しがるクオリティを持っており、その選手がフリーで獲得可能とあれば争奪戦は必至ですが何としてもユベントスに来てほしいところです。4バックでも3バックでも対応可能であり、戦術の幅が広がるという点においても理想的な補強となるでしょう。
欲を言えばもう1枚ローテーションを回せる実力ある選手を獲得したいところですが(ボヌッチのコンディションやデミラルの不透明さを踏まえて)、私としてはマンチェスター・UのバイリーもしくはF・ジョーンズあたりが狙い目と考えています。両者ともにユナイテッドではほぼ戦力外、主力に何かあった時の保険のような位置づけですが、高いクオリティの持ち主だと私は考えています。バイリーはまだ若く、伸びしろがあり、F・ジョーンズは何年も出場機会がありませんでしたが、今年出場した唯一の試合ではまだトップレベルでやれることを証明していたと思います。両者ともに移籍の噂はありますが買い手が現れておらず、意外と狙い目なのではないかと思っています。
左SB
このポジションは今夏でフリーになる名の知れた選手はいないと思います。そのため補強は難しく優先順位は低いかもしれませんが、チャンスのある選手はいます。理想的な補強としてはチェルシーのM・アロンソもしくはエメルソン(現在はリヨンにレンタル中)と考えています。2人ともレギュラーを任せられるだけのクオリティを持っており、チェルシーの左ワイドは人員過多気味です。さらにロシアのウクライナ侵攻の影響でチェルシー自体がどうなるか不透明なところでどちらかの移籍はない話ではないと思います。例年と同じ状況であればどちらかは放出に動きそうな状況であり、イレギュラーなこの状況でもユベントスにチャンスはあると思います。またM・アロンソはセリエAでのプレー経験あり、エメルソンはイタリア人とリーグへの慣れという点でも問題はないはずです。また前述のリュディガーとセットで獲得できれば連携面の不安も小さく、3バックと4バックの使い分けも容易になります。どちらかというと攻撃性能の高いM・アロンソの方が好みではありますがどちらかを獲得できれば大きな戦力アップとなるでしょう。
CMF
理想的な補強ということで私の本当の理想だけを述べるとポグバの復帰、この一択です。かつてのユベントスでの大活躍がいまだに残っており、マンチェスター・Uに移籍せず、ユベントスに残り続けていたなら、より偉大な選手になれたはずです。また、そうなるのは今からでも遅くはないはずです。迷走を続けるユナイテッドに残るよりもユベントスへの復帰の方がポグバには魅力的に映るはずです。しかし本人のユナイテッド愛の高さとB・フェルナンデスなど少ないながらも将来性を感じるプレーヤーがいるということも事実です。ポグバ自身がどこまで譲歩できるかがユナイテッドとの契約延長交渉での鍵となるはずですが現段階ではポグバ自身がどのように考えているかは不透明です。ただユベントスは交渉の席を設けることが可能なはずでポグバも話を聞く用意はあるはずです。そこでどれだけ魅力的なプランを用意できるかがユベントスとしては勝負所となるはずです(幸か不幸か10番は空席となることが濃厚)。個人的には今ユベントスに最も必要なクオリティとキャラクターを持っている選手と考えています。
欲を言えばもう1枚加えたいところです。4-2-3-1や4-4-2を基本布陣とするならば今の枚数で足りますが4-3-3や3バックの採用を考えているのであれば単純に枚数不足です。特にロカテッリ不在時にアンカーを任せられる選手です。アンカーポジションは本当に難しく、どのチームも主力が不在時にはチーム力が大きく低下してしまうのが現状です(セリエAではインテルのブロゾビッチ不在時が顕著)。そのため補強は非常に難しいですがなるべくチーム力が下がらないようにプレーができる選手が1枚欲しいところです。個人的にはベンフィカのヴァイグル、アストン・ヴィラのナカンバを推したいところです。ヴァイグルはドルトムント時代に有名になり、その後ベンフィカでプレーを続けていますが誰もが思うようにもっと高いレベルでプレーしてほしい選手です。一時期はブスケツの代わりとしてバルセロナが狙っていたようにアンカーポジションで世界的に能力を認められた選手でもあります。なぜドルトムントから一般的にはステップダウンと見られるベンフィカ移籍を若い段階で選択したかはわかりませんが現状のユベントスでも主力級の実力を持っていると思います。個人的に今イチオシな選手がもう一人のアストン・ヴィラ所属のナカンバです。私も多くの試合を見たわけではありませんが、ジェラード監督就任後から重宝され、こんな選手がいたのかと久しぶりにいい発見をした気分になった選手です。数試合での印象しかないため、本来の実力がどの程度かはまだわかりませんが、私が見た試合でのクオリティであれば十分にユベントスのローテーションは任せられると思います(メディアで話題になることがあまりない選手であるため獲得可能かはわかりませんが)。
来期の理想
来期に向けた補強選手として現実的、理想的な目線から私個人の意見を述べてきましたが、ここからはそれらを踏まえて理想の布陣、起用法について私の意見をあげていきます。
来期理想①(4-3-3)
まず現状の4-3-3の継続です。そこに補強選手を加え成熟を狙っていきます。現状のセリエAの上位陣で4-3-3を基本フォーメーションとしているチームはなく、さらにこのユベントスの4-3-3は通常の4-3-3とは異なる点が多く、対戦相手は対策に苦労するでしょう。具体的には現状のディバラがいる時点でもそうですが3トップがワイドに開かず、中央に寄り、比較的近い形を取っています。そうすることでボール奪取後に素早く攻め、3トップだけでも点が取れることが魅力です。しかし来期はディバラのところにキエーザが入ることが濃厚なため現状から変化することが見込まれます。キエーザはワイドに開いても中央寄りに位置してもどちらでも仕事ができるため試合毎や試合中の状況に応じても位置取りを変化させることが可能です。それにより後ろのクアドラードが外から追い越すのか内側に陣取り、サポートしつつアーリークロスを狙う形になると思います。形的にはリヴァプールのサラーとA・アーノルドに近い形が理想です。反対に左サイドはモラタが内側、ヴラホビッチに近い位置を取ったほうが活きるのが確実なためその形を基本とします。そこで空いた大外のスペースにロケットの異名を持つM・アロンソが突撃する。これだけでシンプルですがM・アロンソの攻撃力はチェルシーでも存分に発揮されていますし、シンプルなこの形が最も脅威でしょう。後ろにはリュディガーが控えており、カウンター対策は彼の能力に依存することになりますが、なんとかしれくれるでしょう。
基本的にはポグバとロカテッリにゲームを作ってもらい、右ワイドにキエーザ、左ワイドにM・アロンソを張らせ、中央にヴラホビッチとモラタを構えさせておくことになると思います。さらにそこへクアドラードからのシンプルな高精度のクロスや右ハーフスペースから飛び込むマッケニーの存在もあり、かなり強力で対策し難い攻撃ができると思います。
補強の成功に依存してしまう戦術ではありますが3トップの関係性などは来シーズンの現実的な基本となると思います。
来期理想②(3-5-2)
基本を前述の4-3-3としながらもオプションとして上手くいかなかった場合として3バックの採用も考えられます。私の理想ではコンテ時代の3-5-2、いわゆるピルロシステムです。コンテ就任後、ピルロを中心をしたシステムを作り上げコンテユベントスの代名詞となったこのフォーメーションは理想的な補強ができた場合は再現可能だと思います。ロカテッリにかつてのピルロになるのを求めるのは無理がありますが、後ろの3CBの強靭さなどその他のバランスを考えてもかなりフィットすると考えます。ボヌッチのコンディションが整うのであれば前述の4-3-3よりも安定感のある布陣になることも考えられます。
しかし問題点はアッレグリがこのフォーメーションをおそらく好んでいないことでしょう。基本的には安定感のある4バックを好み、3バックをしても中盤は2枚+2枚の構成にすると思われるため、なかなか実践では試さないかもしれません。また大きな問題点として現状のセリエAでこのフォーメーションを使いかなりの完成度を誇るインテルとまったく同じフォーメーションとなるため、対戦した時に練度、完成度の差が如実に出てしまう危険性もあります。もし同じ形同士で戦い、完敗した場合このフォーメーションはお蔵入りとなってしまうため、私はこのフォーメーションはオプションに留めておく方が現実的かと思います。
おわりに
ユベントスファンである私の偏った意見満載のユベントスの現状と来期について述べてきました。私自身の理想を述べただけのため正直どこまで現実するか、現実したとして勝てるかはわかりませんがこの記事の内容がどこまで的中するかが来期に向けての一つの楽しみとなりました。来期はCL制覇は現実的ではないと思いますがセリエAは制覇してほしいというのが願望です。
イタリアダービー
はじめに
今回は白熱のセリエAでの今シーズン最後の上位対決となる伝統のイタリアダービー、ユベントスvsインテルについて書きたいと思います。勝ち点1差で迎えたこの試合ですが(インテルは未消化1試合あり)、ホームのユベントスはこの試合に勝利してもスクデットは厳しいと言わざるを得ませんが易々とインテルに勝ちを譲るわけにはいかないと言ったところでしょう。対するインテルはこの試合を落とすとミランやナポリに引き離されてしまいスクデット争いから脱落しかねない状況です。両チームにとって重要な一戦と言えるでしょう。
試合結果
ユベントス | インテル |
---|---|
0 | 1 |
得点者 | |
チャルハノール(前半50分) | |
スタメン
まずホームのユベントスですが長期離脱中の選手を除きほぼ全選手が揃ったといったところでしょうか。となるとスタメンとしてはヴラホビッチ加入後のベストである4-3-3を採用してくるかと思っていましたが、正直やや意外な形を採用してきました。ディバラ、ヴラホビッチ、モラタのトリオを起用しながらの4-2-3-1というおそらく今シーズン初のシステムを採用してきました。このシステムの採用によるメリットとしてはディバラがより内側でプレーが可能になり、4-3-3では左右ともに大外が空いてしまうという欠点を右の大外にクアドラードが侵入することで埋めることができました。しかしその分中盤の枚数が減ることになるため中盤のラビオ、ロカテッリの負担増が気になるところです。
対するインテルですがこちらは3CB中央のデ・フライが欠場した以外はベストメンバーで臨むことができました。特に大きいのはブロゾビッチの復帰でしょう。ブロゾビッチが不在の際のインテルは内容も悪い、結果も出ないと散々なため彼の復帰は本当に大きいと言えます。最近のインテルはブロゾビッチ不在の影響やFW陣の不調により得点が取れないことが多くありましたが、前線は今シーズンのファーストチョイスであるジェコ、ラウタロのコンビを起用してきました。欠場したデ・フライの代わりにシュクリニアルが3CBの中央、ダンブロージオが右で起用されました。
試合の流れ
結果としてはインテルの勝利となりましたが、正直内容的にはユベントスが勝利でもおかしくないといったところでした。私がユヴェントスファンということも多少は影響した見方かもしれませんが、この試合を観戦した多くの方は内容的にはユベントス勝利でもおかしくないと感じたのではないでしょうか。
この試合は立ち上がりからかなり激しい試合となりました。立ち上がりのラウタロのイエローカードを受けるプレーを筆頭に前半からファウルが多く、激しい展開でした。その中でもユベントスはかなりの圧をかけて臨んでいたため、序盤はインテルを飲み込むような展開となり、この時間帯に得点を奪いたかった、取りたかったというのが本音です。特にインテルの3CB+ブロゾビッチによるビルドアップに対し、2列目より前の4人でほぼマンツーマンのような形である程度の圧をかけることでインテルのスムーズなビルドアップを阻止することができていました。ビルドアップの途中で引っかける場面も見られ、アッレグリの思惑はハマっていたと言えるでしょう。特に前半はハンダノビッチが出しどころを探すものの見つからず、保持することでゲームが止まってしまう時間もありました。これには時間の経過とともに解消するといったことができず、前半はそのまま、もしくはより全体が下がってしまうこともあり、かなりインテルは苦労したと言えるでしょう。
それだけに前半終了間際のPKがユベントスとしては本当に痛かったと言えます。個人的なことを言うとあの場面はこの試合の空気感的には取らないほうが良かったかと思います。しかしVARが介入してしまうと取らざるを得ないかなとも思うので物議となってしまうのは仕方ないとも思います。ユベントスとしては本当に痛い判定となってしまいました。
後半も前半同様にユベントスがやや優勢のまま進んでいったように感じます。前半同様インテルのビルドアップをスムーズにさせず、ボールを保持する時間も長かったことからユベントス優勢であったと言えるかと思います。しかしジャッジに不満を抱えていたこと、または内容がいいのに負けていたことなどから少しユベントスが焦っていたようにも感じます。セットプレーの際のリスタートやちょっとしたパスミスなどが散見され、いい流れながらも得点を奪えない、そのもどかしさが感じられる後半となりました。
逆に言えばインテルはそれを狙っていたようにすら思えます。前半から流れがあまり良くないながらもジャッジも味方し、1点リードで折り返したことで焦る必要がない、得点を奪われないまま時間を進めることに集中できていたようにも見えます。ユベントスによるビルドアップ対策に対し、チャルハノールの位置を下げる場面も見られましたがそれではさらに押し込まれると判断したのか基本的にはビルドアップが上手くいかないことを受け入れていたように思います。このことから基本的にはユベントスの勢いを押し返すのではなく、1点取れた幸運を活かして勢いを受け流すことをインザーギは考えていたように思います。激しい展開、微妙なジャッジが連続していたことも味方していたと思います。
得点の奪えなかったユベントスでしたが興味深かったのはラビオとアクシデントにより途中投入されたザカリアのパフォーマンスです。正直ラビオについては今シーズン最高、加入後で見てもトップクラスのパフォーマンスだったと言えるでしょう。特にプレスバックがかなりハマっていて、なおかつ負傷退場となってしまったロカテッリの代わりにボールの循環役を担っていました。そのロカテッリの代わりに投入されたザカリアは冬に加入後かなり印象的なパフォーマンスでしたが負傷から復帰直後のこの試合でもかなり良かったと思います。推進力を持ちつつ、バランスを取り、一人で決定機も作りました。
試合の流れに影響した要因としてはアッレグリの動きが少し遅いかなとも思いました。というよりプランBがないといったところでしょうか。得点がギリギリで奪えないもどかしい展開ながらも攻撃的なカードが不足していることが原因でもあるかもしれませんが、少し遅かったように感じます。試合を通して機能しているとは言えなかった左サイド(モラタとA・サンドロ)を少し長く引っ張りすぎたかなと思います。特にA・サンドロですがモラタが内に絞り、空いた大外に走りこむ場面がほとんどなく、正直怖さが足りなかったと思います。途中から投入されたデ・シーリオは全試合でとはいかないですが今シーズンかなりの好パフォーマンスで試合の流れを変えることもありました。この試合では結果として決定的な仕事をすることはできませんでしたが、個人的にはもう少し早い段階で投入したほうが良かったと思います。対するインザーギですが1回目の交代の時間も早く、さらに70分を過ぎたあたりの交代で1点を守り切るという明確なメッセージを発信していました。最近はインザーギに対する批判の声もありましたがこの試合に関しては1点のリードを上手く利用したプラン、采配ができたと言えると思います。
MOM
ラビオ
多くの人が言うようにおそらく加入後最高のパフォーマンスだったと思います。本来試合のMOMは勝利チームから選出するべきですが、この試合の両チームの出来、各選手のパフォーマンスを踏まえるとチームとしては敗北しましたがラビオを選出するべきだと思いました。相棒のロカテッリが負傷交代してからは繋ぎ役としてボールの中継点に立ち続け、ザカリアとのバランスを意識した立ち位置を取り続けていました。また、特筆すべきはプレスバックです。インテルのカウンター時はもちろんのことライン間に侵入しかけている相手とボールの間に綺麗に体を入れ、刈り取っていました。ユベントスの中盤は最近ではクオリティ不足を指摘されることが度々ありましたがラビオがこの日に近いパフォーマンスを常時発揮できるのであれば安心して任せることができるでしょう。
WORST
敗れてしまったユベントスですが、特筆してパフォーマンスが悪い選手が見当たらないかつインテルの主将の出来に不安を感じたためハンダノビッチを選出しました。序盤のパンチングミスを始め、不安定なプレーがしばしば見られました。チームが負けなかった、失点しなかったことで批判の声はほとんど聞こえてきていませんが、このパフォーマンスでは衰えの声があっても不思議ではないと思いました。個人的には来シーズンはいいかげん世代交代が必要だと前から思っていましたが、この試合のパフォーマンスを見てよりそれを確信しました。
バルサvsセビージャ
はじめに
今回はリーガの注目試合3位バルセロナVS2位セビージャの試合について書きたいと思います。首位のレアルに追いつくことはどのチームも厳しいのが現状ですが、バルセロナとアトレティコがここにきて復活してきたことにより激しくなってきた2位争いの直接対決となりました。インターナショナルウィークを挟んだことにより両チームのコンディションも選手によるといった形でしたが前節のクラシコに快勝したバルセロナが調子を保ち、圧倒するのかが注目でした。
しかし私は普段セビージャの試合を見ているわけではないのでセビージャについてはかなりにわかの知識になってしまうため、バルサよりの解説になってしまいますがご了承ください。
試合結果
バルセロナ | セビージャ |
---|---|
1 | 0 |
得点者 | |
ペドリ(後半27分) | |
スタメン
ホームのバルサは前節のクラシコから右SBにD・アウベスを起用し、アラウホをCBに戻した以外は変更点はなし。現状のシャビの選ぶベストメンバーといったところでしょうか。欠場者としては今のバルサの切り札的存在となっているL・デヨングのみですが試合展開次第で起用されないこともあるためそこまで大きくはないかと思います。
バルサがベストメンバーで臨んだのに対し、アウェイのセビージャはケガ人が多く、かなり苦しいと言わざるを得ない状況でした。普段はスタメンで中盤でコンビを組むフェルナンドとディレイニーが揃って欠場、さらにスソとパプ・ゴメスと攻撃にアクセントを加えることのできる選手も不在と中心選手を欠く厳しい試合となりました。その中で意外だったのはマルシャルの起用です。手堅い印象のロペテギのチームにマルシャルが在籍している時点で私は意外なのですが、加入してから目に見える結果を出していないマルシャルをこの重要な試合で起用してきたのはかなり意外でした。スタメンにマルシャルの名前を見た時はプレースタイル的にもこれまでの出来からもラファ・ミルやエン・ネシリのコンディションが整っていない以外の理由はないと思いました。しかし試合が始まるとマルシャル起用の成果も一定数見ることができたように思います。
試合の流れ
試合前の私の予想は最近のバルサの好調具合と欠場者の多さからセビージャは引いてカウンターを狙ってくるかと思っていました。しかしセビージャの今シーズンの失点の少なさ、硬さを私は甘く見ていたようです。バルサに合わせて引く、またはプレスをかけるといったことはせずに普段通り手堅く入ってきた印象です。引きすぎず、慣れないプレスを頻繁に行うわけでもなく、あくまで失点しないことを意識して試合を進めようという意図が見えました。危ないシーンを作られはしたものの押し込まれすぎず、狙い通り前半を0-0で折り返すことに成功したように思えます。
それに対し、バルサも焦ることなく中盤3人を中心にボールを循環させ、チャンスを作っていました。おそらく1点を争うゲームになるということは開始前から予想していたはずで、押し込むこともそうですが何よりひっくり返されないことも強く意識しているように見受けられました。
ゲームが大きく動いたのは後半です。後半開始後からしばらくの時間はセビージャペースで試合が進んでいたように思います。前半よりもラインを少し上げ、バルセロナのビルドアップを途中で引っかけてチャンスを作り出す場面もあり、正直この時間帯に得点できていればセビージャの思惑通りの展開を作ることができたと思います。しかしオカンポスやJ・ナバスが決定的な仕事ができず、得点が取れないまま次第に勢いがなくなりバルセロナペースになっていきました。
バルセロナはビルドアップにおいて普段はブスケツのサポートとしての貢献度がかなり高いD・アウベスの調子が悪く、特に後半開始から20分はロストの回数や対峙するオカンポスに振り回される場面が見られ、この試合においてはあまり良いパフォーマンスではなかったように思えます。しかしその分F・デヨングやペドリのボールタッチが増え、ボールの循環が滞らないように対応していました。このあたりはさすがの一言です。ブスケツとF・デヨングは試合を通してのパス成功率が100%という圧巻のスタッツとなっていました。さらにペドリは難しいパスをいとも簡単に通し、相手を翻弄していました。最近のバルサの中盤は圧巻としか言いようのない出来です。
そしてペドリの得点シーンは言うことなしです。誰もが何度も見たくなるような得点でELのガラタサライ戦で決めた得点と同等クラスの素晴らしい得点でした。あのシュートを打てる選手は何人いるのかというレベルで圧巻です。
MOM
ペドリ
この試合はこの若者で文句なしでしょう。得点シーンはもちろん圧巻でしたが試合を通して相手に捕まらず、翻弄しまくりで文句なしです。ドリブルでもパスでもそうですが相手の体重がどっちにのっているか、どの方向に走ろうとしているか、どこから足が出てくるかが見えているのかといった場面が何度も見られ、正直人間とは思えない時が多々ありました。このレベルでまだ19歳というのは恐ろしすぎます。今後はケガだけしないように祈るだけです。
WORST
ラメラ
WORSTはこの試合においてはかなり迷いました。勝利したバルセロナからは唯一D・アウベスが候補ですがさすがにWORSTに選出するほどではないかと思います。
セビージャからはラメラの他にマルシャル、オカンポスが候補かと思います。
オカンポスは持っているポテンシャルを考えるとこの試合での出来は期待外れと言わざるを得ないかと思います。
マルシャルはマンチェスター・U時代から守備やスペースに走りこむ意識の低さを指摘されてきましたがロペテギの指導でもそこはなおらないと思います。ですがカウンター時には効果的な動きをすることもあったため(ボールを持った時に限る)WORSTではないかと思います。
WORSTに選出したラメラについては存在感をほとんど感じませんでした。守備の時間が長い試合だったためにある程度仕方のない部分もあるかもしれませんが、ほとんどボールに触れることができず持ち味を発揮することができずに途中交代となってしまいました。普段スタメンのオカンポス、パプ・ゴメスなどに代わる存在としてアピールすることはできなかったといった印象です。