みるりあるの海外サッカーレビュー

海外サッカーの試合を観戦した感想、分析等

2週連続のリバプールvsマンチェスター・C

はじめに

今回は2週連続での対戦となったリバプールvsマンチェスター・Cについてです。

先週のリーグ戦での対戦からミッドウィークにCLの準々決勝2ndレグを戦ってからのFAカップでの対戦となりました。両者ともにCLは無事に勝ち抜けることができ、この試合を見ることができて安心しました。2週連続の戦いとなったことで両チームが前回対戦を踏まえてどのように対策してくるのか非常に楽しみな対戦でした。

 

試合結果

   リバプール     マンチェスター・C
得点者
コナテ(前半9分)  
マネ(前半17分)  
マネ(前半45分)  
  グリーリッシュ(後半2分)
  B・シウバ(後半46分)

 

スタメン

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リバプール

まずリバプールですがミッドウィークのCLでF・ダイクなどの主力を休ませることに成功し、ほぼベストメンバーで臨むことができました。先週の対戦からの変更はマティプ→コナテ、ヘンダーソン→ケイタ、D・ジョタ→L・ディアス(マネがCFにスライド)の3点です。変更点やベンチメンバーを見ても本当に選手層が厚いの一言です。

 

マンチェスター・C

対するマンチェスター・Cですがこちらは先週の対戦から様変わりしています。変更が多く、正直まるで別のチームのように感じました。大きい変更としてはGKとシステムの変更です。まずGKですがこれまでのFAカップの流れをそのままにステフェンを起用してきました。ステフェンへのリスペクトを優先した形だと思いますが結果的には裏目になったと言わざるを得ません。システム変更についてですが主力の疲労や負担を考え、メンバーを選んだ結果このシステムしか採用できなくなってしまったということだと思います。ペップの戦略ありきでのシステム、メンバー起用ではなく仕方なくこうなってしまったということだと思います。

 

試合の流れ

完璧と言える出来の前半のリバプール

前回対戦では前半は両チームともに相手の対策を講じつつもオープンな展開となり、両チームの狙いが見事に同じというかなり面白い展開でした。しかし一転して今回はリバプールがいつものやり方で入ってきました。プレスのかけ方としてWGが外から内にかけていき、中盤で刈り取るorバックパスをさせるという方法です。リバプールがこのプレスを採用できた理由として大きいのはシティのGKがエデルソンではなくステフェンだったことも大きいと思います。ステフェンは普通のGKと比べると足元が劣るわけではないですが、正GKのエデルソンと比べてしまうともちろん劣ってしまいます。このGKがエデルソンではないということがリバプールにいつものプレスをやりやすくさせていた要因となってしまいました。もちろん2点目の原因となってしまったステフェンのミスが目立ちますがそれよりも前からビルドアップの場面で苦労して見えることもあり、時間の問題、誰がミスしてもおかしくないくらいシティはビルドアップに苦労していました。ただそれを考えても2点目の時間帯と取り方はリバプールとしては最高の形だったと思います。1点目をCKから楽に取れたことも大きいですが2点目のほうが試合展開に与えた影響はより大きいと思います。序盤からビルドアップに苦労していたのに加えて、逃げ道となるGKがウィークポイントになってしまったシティはどんどんボールを回す位置が低くなり、全体的にリバプールが押し込む展開となりました。そこまでプレスに行かなくてもそこそこプレスをかけ、中間ポジションに立っているだけで楽に時間を進めることができました。ボール回しも高い位置で行うことができ、リバプールとしては理想的かつ楽な展開とすることができていました。リバプールのボール保持時に目立っていたのはチアゴでした。守備時はケイタよりも少し低く、ファビーニョの横に位置取ることが多く、ボールを取り切ったあとにフリーで触ることができる場面が多く思う存分能力を発揮できていたように思います。保持の時間が長くなった時には積極的に高い位置をとりボール回しの中心となっていました。3点目の起点、アシストを記録したのもチアゴで別格の存在感だったと思います。前半のリバプールは展開、点差などほぼすべての面で完璧に近い出来だったと思います。

 

なんとか盛り返した後半のマンチェスター・C

前半を3点のビハインドで折り返したことで前に出るしかなくなったシティですが、スターリングとグリーリッシュのポジションを変更し、変化を加えてきました。この変更によりグリーリッシュがボールを持った時にはリバプールのラインを押し下げることができるようになりました。結果的には後半開始早々に得点を取ることができ、シティの押せ押せムードに拍車にかかるかに思いました。しかし対するリバプールは1点取られることは想定内と言わんばかりにシティの勢いをいなし、試合をペースダウンさせることに成功したように思えます。シティが勢いを持ってプレスをかけてくることでそれを上手く利用しファウルを受け、時間を効果的に使いつつ試合を狙い通りに落ち着かせることができたように見えました。

試合がペールダウンしてしまったことを受け、ペップはさらに変化を加え、右のG・ジェズスを内側に入れ、スターリングを外に開かせました。それに合わせてカンセロをより高く位置取らせることで攻勢を強めようとしました。それによりリバプールのカウンターを受けるリスクも上昇しましたが、それを防いだのが普段は控えCBのアケです。以前は不安定さが垣間見えることも多かったアケですが最近は左SBでの起用も増え、ペップの信頼も上がっているように思います。この試合の後半では攻め込んだ後ろに生まれる広大なスペースを狙ってリバプールがカウンターを仕掛ける場面もありましたが、読みと粘り強さでなんとか防いでいました。この試合のシティのMOMはアケだと個人的には思いました。

カウンターでとどめを刺せればより楽な試合展開に持ち込めたリバプールですがおおむね狙い通り時間を進めることに成功した印象です。ただ少し気になったのは終盤もそこまで引かなかったためにシティの猛攻を受けてしまったことです。もう少しラインを下げて引き込んだほうがカウンターも効果的に使えたかと思います。失点してしまったことでシティにさらに勢いを与えてしまい、かなり際どい終盤だったと感じました。ただそれでも逆転を許すことなく試合終了を迎えることができたのはさすがとも言えます。

試合を通しては多くのファンが期待した展開ではなかったと思います。シティがベストメンバーを組まなかった(組めなかった)ことが大きく影響したように思いますがシーズン終盤の過密日程を考えると致し方なしといったところです。もともと選手層ではリバプールに軍配が上がり、CLの対戦相手、1stレグの結果からもリバプールが有利な状況で始まったことは間違いありません。ただその中でもシティはやれることを見せ、結果的にはかなり追い詰めたと言えると思います。今期はプレミアリーグでもいまだ勝ち点1差と僅差、CLでは決勝に両チームともに進むことができる可能性もあり、シーズン最後まで両チームの争いが続くことでしょう。ファンとしてはぜひCLの決勝での対戦が実現してほしいところです(個人的にはシティ推しなためCL決勝での対決が実現した場合はシティが初優勝してほしいところです)。

MOM

アゴ

リバプールが押し込む展開となったことで存在感が際立っていたと思います。リバプールで唯一といっていいタイプの選手でチアゴが出場している時のリバプールは上手い度が高まる気がします(適切な表現が難しいですね)。

 

WORST

ステフェン(ジンチェンコ)

少ない出場機会の相手がリバプールだったのは不運ともいえるかもしれませんが残念ながらステフェンをWORSTに選ばないわけにはいかないと思います。チームとしてビルドアップがうまくいかない中逃げ道となってもらうべきGKのミスが試合展開をさらに悪化させてしまったためWORSTになってしまうのは仕方ないと思います。

また、こちらもかわいそうですが今期様々な困難が重なり出場機会が少なくなってしまっているジンチェンコのパフォーマンスもWORSTレベルのものだったと思います。コロナ感染からウクライナの戦争等ピッチ外での不運が重なり、コンディションが整っていないのはわかっていましたがこれ以降も出場機会も増えそうにないパフォーマンスとなってしまったと思います。